前回「人権よりも自治体の縄張りが優先される生活保護制度」は、生活保護の現場で自治体の都合が優先され、人権が軽視される現実をお伝えした。問題はなぜ起きるのか、どうすれば改善できるのかを考えてみたい。 社会のルールを守らない人を救う必要はあるのか なぜ、自治体は住居喪失者に差別的な対応を取るのか。その本音に迫るのは簡単なことではない。 自治体は、公式には差別的な対応を取っていることを認めない。それが社会的批判を招き、ひいては自分たちの身を危険にさらすことを知っているからである。関係者も口が重いので、メディアや有識者会議でその実態が伝えられることも少ない。研究の蓄積もない。こうしたなかで、確定的なことをいうのは難しい。 だから、ここから話すのは、あくまで筆者の個人的体験から導き出された見解である。約20年の間、行政職員として生活保護の実態をみてきた。そのなかで直接的に、あるいは婉曲的に「社会のル
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く