近年「教養」を身に付けようという風潮が出てきた。一見すると単なる一過性の「ブーム」にも見える。 若くして管理職や経営者になった人が、自分のイメージを高めるために「教養」に手を出す、いわばファッションという印象もある。教養を身につけるための手段としても、手軽に知識の得られる「ファスト教養」が流行しているし、また身につけるべき教養を指南してくれるコンサルやアドバイザー的なビジネスも目にするようになった。 では、そんな「教養ブーム」は単なる一過性のものとして軽視していいのかというと、それは違う。なぜなら、そこには確かな必然性があるし、長い間軽視されてきたことの負の影響は計り知れないと考えられるからだ。 時代とともに必要になっている「雑談力」 まず、昭和から平成の時代、どうして日本のビジネス界では「教養」が軽視されていたのかというと、そこには原因がある。この時期、多くの企業は取引銀行や持ち株関係に