とはいえ、どうにか「酒」との付き合い方を考えたいもの。軽い体のケガ程度ならまだしも、ときに社会的な信用というものも失いかねない。そんな恐怖とスレスレの日常が本作にはユーモラスに描かれており、それを“他人事”だと捉えれば笑えるかもしれないが、“自分事”として受け止めたとき、笑ってしまう人は少ないだろう。飲酒する/してしまう理由は人それぞれだ。本作のカバーになっている一コマのように「私はお酒を飲まないと人と明るくしゃべれないの」という人もいるだろうし、「そこに酒があるから」という人もいる。いずれも“依存”していることに違いはない。 現在のコロナ禍において、精神のバランスを崩してしまう人も多い。本作では「酒=アルコール」を扱っているが、依存するものや、その度合いは人それぞれだ。アルコール中毒者ほど、「私はアル中じゃない」と言うらしい。自分では気がつきにくいのが“依存症”というものなのだ。この依存