人気は空気のようなもの 音事協発行の『音事協50年の歩み』の中では、欧米のショービジネスと日本の芸能界の根本的な差異に触れている。 〈欧米におけるアーティストのマネジメント・システムでは、個人事業者であるアーティストがビジネスを推進するためにパーソナル・マネージャーを雇用し、エージェント、ミュージック・アトニー(弁護士)、ビジネス・マネジャー(会計士)、パブリシストなどのビジネス・アドバイザーからなるチームを作り、その管理をパーソナル・マネージャーに任せてビジネスを遂行している〉 対して〈アーティストの発掘・育成からスター化までを担うプロダクションによるマネジメント・システムは日本固有のものである〉と規定した上で、こう続ける。 〈アーティストが才能や個性、実演をプロダクションに提供し、プロダクションはそれらに労力・時間・資金・そして愛情を投入してアーティストの価値を高め、商業的利用を図る仕