親の失業による貧困がその世帯の子供の健康状態や教育の質を低下させる事で、その子供が将来、働き手となった時に生産性(所得)が低下する事が欧米での先行研究で明らかになっています。(コロンビア大学:カリー教授2008年)。 例えば、父親が失業する事で、一般に幼少期の養育に多く係わっている母親が所得を得るための労働時間が増える一方、養育時間が減り、幼少期の教育成果や健康を阻害する事が多くなります。さらに、この影響は胎児期の健康状態の悪化を通しても観察されています。 OECD(経済協力開発機構2003年)が報告する全新生児に占める2,500g以下の低体重児割合(健康状態の目安)は、先進国の中で日本は約8.8%と突出して高く(米国・英国約7.5%、独6.5%)かつ急増しています(1975年約5.1%)。なお、厚生労働省調べでは2006年にはさらに増えて9.6%となっています。このデータを見る限り、先進