[はじめに] ジャニーズ事務所「性加害」がこれだけ大きな社会問題になったのは、3月のBBC放送をきっかけにした『週刊文春』での連続キャンペーンを抜きには語れない。そしてその背景には同誌の1999年の告発キャンペーンと裁判がある。ジャニーズ事務所「性加害」問題は同誌にとっては因縁のテーマだったわけだ。 その1999年のキャンペーンでデスクを務めた木俣正剛さんに今回インタビューした。『週刊文春』は同年10月28日号から「芸能界のモンスター」というキャンペーンを展開。ジャニーズ事務所との間で裁判になった。判決でジャニー喜多川氏の性加害について認定されたのに、大手メディアがきちんと報道しなかったことが今回、問題になっている。 ジャニーズ事務所はその後も文藝春秋に攻撃を続けてきた。ジャニーズタレントの出演した広告が突然掲載不可で自社広告に差し替えられることになったり、文藝春秋から原作が出ている映画の