切っても切っても再生する生物・プラナリアが、切られた体の尾のあった方から下半身を伸ばすようたんぱく質が指令を出す仕組みを、京都大の阿形清和教授らが見つけた。「ヘッジホッグ」と呼ばれるたんぱく質で高等動物にもある。臓器ができる過程で先端と後の位置を決め、3次元構造にするのに重要な役割を担っているとみられ、臓器再生への応用が期待される成果だ。7日の米科学アカデミー紀要電子版に発表した。 プラナリアは、体を切ると頭のあった方から頭を再生し、尾のあった方から尾を再生する。 阿形教授らは、働きを止めると切られた体の頭側でも脳が作られず尾が伸びる遺伝子を見つけ「nou―nashi(脳なし)」と命名。この遺伝子の働きを、ヘッジホッグが抑えていることを突き止めた。 ヘッジホッグは、頭から尾まで伸びる神経の上で作られ、その上を頭から尾方向に流れている。体が切られると神経の末端から放出されて切片の尾側にたまり