都城市の神柱宮で1日、恒例の「献茶祭」があった。都城茶振興会(会員17人)に所属する茶農家ら約50人が参列し、都城茶の「茶祖」と呼ばれる池田貞記(1733~1802年)の霊前に、茶業発展を願った。 都城盆地の茶業は、都城島津家の医師だった池田貞記が、京都・宇治で学んだ煎...
アミュプラザ鹿児島(鹿児島市)のゲームセンターにある写真シール機(プリクラ)は、男性客だけでの利用を制限している。盗撮や痴漢、ナンパを防ぐ目的として、運営会社は「女性客に安心して利用してもらうためで差別の意図はない」としているが、男性客からは「排除されているみたいで悲しい」との声が上がる。多様性が尊重される時代、性別による制限の在り方が問われている。 9月下旬の平日、アミュプラザ6階のゲームセンター「タイトーステーション」の一角にあるプリクラコーナーはにぎわっていた。入り口付近には「男性のみでの入場をお断りしています」の注意書き。利用は女性同士や男女のカップルらに限られ、この日も女子高生らの姿しかなかった。 別店舗で彼女と撮影していた高校1年男子は「プリクラは形に残るところがいい」。たまに男友達とも利用する。でも、“男禁止”のコーナーを見るたびに「男性は罪を犯すものと言われているみたい。男
漁業の町として知られる鹿児島県阿久根市で近年、海藻がなくなる磯焼けが進み、特産のウニをはじめとする漁業資源の減少に悩まされている。そんな環境を改善しようと、従来は廃棄処分するしかなかった“厄介者”を活用する動きが広がってきた。海を守る助っ人となるか注目を集めている。 5月初旬、阿久根新港周辺の海に、木の枝や竹の束が次々と沈められた。海藻の代わりにイカの産卵場所となる「イカシバ」だ。 古くから漁に使われてきたが、投入した北さつま漁協青壮年部や市の目的は、産卵環境を整えて漁業資源を増やすこと。2008年から毎年、ウニ漁の繁忙期を終えたこの時期に取り組む。 これまでの間伐材や雑木の枝といった材料に加え、今回初めて市内の放置竹林で伐採したコサンダケを使った。投入してすぐにイカが集まり、8日後には竹の枝葉にたくさんの卵が確認された。産卵期が終わる7月下旬に引き揚げるまで、代わる代わるイカが卵が産み付
鹿児島県議会の最大会派である自民党県議団(34人)は5日、一連の県警不祥事を巡る調査特別委員会(百条委員会)を現時点では設置に反対することを決めた。裁判と並行した調査は不可能と判断した。12日開会の9月定例会で百条委は設置されない公算となった。 冒頭以外非公開の総会で決めた。終了後の取材に応じた西高悟会長らによると、全会一致だった。本部長の隠蔽(いんぺい)を主張する前生活安全部長の裁判が始まっておらず、「時期尚早」との意見が多数を占めた。 県民から「野川明輝本部長の隠蔽疑惑を徹底追及すべき」との意見が多数寄せられたものの、「警察庁や公安委員会が隠蔽の指示はなかったと結論づけており、われわれは信じるしかない。県民が望む議論ができない」と述べた。 一方で「裁判の動向次第で、いつでも設置できる」と含みを持たせた。 百条委設置は、野党系会派の県民連合(7人)が6月に提案。自民県議団は可否を判断する
鹿児島県警の相次ぐ不祥事を受け、県議や女性団体の呼びかけで3日、有志が「鹿児島県警の性暴力軽視・隠蔽(いんぺい)体質を問う会」を結成した。同日、鹿児島市で初めての学習会を開き、県議会に不祥事を巡る調査特別委員会(百条委員会)設置を求めることなどを確認した。 学習会には約70人が参加した。発起人が警察官の逮捕事案や事件の経過を説明。会として県警に、女性を含むマイノリティーへの差別や暴力を許さない意識改革を推進するよう求めることなどを共有した。発起人の一人の柳誠子県議(県民連合)は「警察官による性犯罪が続発している。百条委員会で警察が果たす役割は何なのかを問いたい」と訴えた。 参加したいちき串木野市の主婦、二井谷友希さん(30)は「今の県警の体質では犯罪に遭っても被害を届けにくい。団結して意見することが必要」と話した。 県警では2020年以降、女子中学生へのみだらな行為、同僚女性宅侵入、13歳
鹿児島県南さつま市の万世中学校吹奏楽部の第45回定期演奏会が25日、市民会館であった。楽器の一部は東京の会社会長石川勝さん(81)の寄付を活用し新調したばかり。来場した石川さんのリクエストに応じ感謝した。 吹奏楽部は16人。演奏会では計12曲を演奏した。石川さんは亡き妻の母校という縁で万世小と万世中にそれぞれ1000万円ずつ寄付。同部は、古くなったティンパニやドラムセットなど7種ほどを買い替えた。 リクエストは校歌のほか、妻が好きだったという「故郷」「椰子(やし)の実」。石川さんは「素晴らしい演奏。妻が喜ぶ姿が目に浮かぶ」と笑顔。3年の森田羽華部長は「新しい楽器で技術も上がった。最後の演奏会で支えてもらった多くの方に全力の音色を届けられた」と語った。
昭和初期に建築された鹿児島市下福元町の野頭公民館で石造りの地下施設が見つかった。養蚕関連の施設だったとの記録が残り、カイコの飼育に利用していたと考えられる。地元の野頭町内会は「地域の歴史を伝える財産として残したい」と、今後は保存、公開に取り組む。 公民館は1932(昭和7)年に国、県が資金を出して整備した「影野稚蠶(ちさん)共同飼育所」の跡地にある。町内会長の松下光國さん(82)によると、「影野」は近くの地名・影原と野頭を合わせた呼び名という。 老朽化対策のため11月に着工する修築工事を前に床下を調べたところ、部屋や廊下を見つけた。部屋は三つあり、それぞれ約25平方メートル。高さは最大2メートル弱だが、場所によっては大人が腰をかがめる必要がある。 34年に農林省蚕糸局が出した資料には、影野で48人が働いていたことや、県内で同時期に出水郡野田(出水市)や伊佐郡西太良(伊佐市)など計4カ所で養
鹿児島県議会総務警察委員会は19日、前生活安全部長が国家公務員法(守秘義務)違反の罪で起訴された事件など県警の一連の不祥事について、閉会中委員会を開き調査する。6月11日に集中的に調査したが、再び野川明輝本部長らに事件への対応などの説明を求める。 県議会事務局によると、前生活安全部長の起訴後に野川本部長が会見を開くなど進展があったことや、会見で県警側が議会への説明責任を果たす意向を示したものの、まだ実現していないことが理由。9月定例会まで時間が空くこともあり、西村協委員長(自民)が実施を決めた。 一連の県警不祥事を巡っては、県議会の県民連合が提案した、真相を究明するために強い権限を持つ調査特別委員会(百条委員会)を設置するかどうかの結論が持ち越しとなっている。最大会派の自民党県議団は、閉会中委員会で説明を聞き設置の可否を判断する方針としている。 総務警察委員会は西村委員長ら10人で構成。閉
【検証・鹿児島県警巡査部長盗撮】警官関与の疑いがあれば「本部長指揮」のはずが当該所轄事案 捜査中断…異例続きの捜査指揮に、現職・OB捜査員からも「常識では考えられない」といぶかしむ声 相次ぐ警察官らの不祥事を巡り、鹿児島県警は捜査に区切りがついたとして6月21日に会見を開いた。4時間にわたり経緯を説明したが、南日本新聞には「不自然な点が多い」との声が寄せられる。前幹部が「本部長が隠蔽(いんぺい)しようとした」と訴える枕崎署員の盗撮事件について、会見内容や取材を基に整理、検証する。 6月5日、前生活安全部長の被告(60)=国家公務員法(守秘義務)違反罪で起訴=の「告発」に衝撃が走った。裁判手続きの公開の法廷で、枕崎署の巡査部長=依願退職=がトイレで女性を盗撮したとされる事件を「野川明輝本部長が隠蔽しようとした」と主張した。 県警によると、事件は昨年12月15日に発生。同19日に被害者から署に
鹿児島県警不祥事を巡る県議会の調査特別委員会(百条委員会)設置について、最大会派の自民党県議団は総会で結論を出せなかった。会議は非公開。出席者によると、県議団の総務警察部会が「設置は不要」としたのに対し、異論が出て持ち越した。 鶴薗真佐彦部会長は総会で「警察関係で百条委を設置した例が他県で見当たらない」「裁判への支障を理由に証言しない可能性がある」などの理由で設置不要と判断したと説明。これに対し、「答えないとしても開くべき」「県民も望んでいる」など開催を求める意見が部会外から出たという。 県議団の西高悟会長は終了後、「後ろ向きではない。まずは閉会中委員会で説明を聞いた上で設置の可否を判断したい」と説明。自民県議の一人は取材に「県民は今回の不祥事に怒っている。開かないと自民への目線も厳しくなる」と語った。 会派代表者会議でも結論は持ち越した。6月17日の同会議で設置を提案した県民連合の福司山
鹿児島湾などで採取した有毒ウニの口内から、国内初となる寄生虫が見つかった記事を掲載したところ、「人体に影響がないのか?」といった疑問が寄せられた。発見した鹿児島大学の上野大輔教授(水族寄生虫学)は「人が食べても問題ない」と解説する。 ガンガゼ類のウニ口内から発見されたのは、ホソエラジラミ科の寄生虫の一種。赤い体色などにちなみ、標準和名はランタンノタネビと名付けられ、6月上旬に公表された。 上野教授によると、ランタンノタネビはカイアシ類の小さな甲殻類で、多くはプランクトンとして海を漂い魚などの餌となる生物。「シラスもカイアシ類をよく食べる。加工品のちりめんじゃこのお腹の中に、だいだい色の粒状のカイアシ類を見たことがある人も多いはずだ」と説明する。 ランタンノタネビは、進化の過程でウニ口内へすみかを移した珍しい種だが、基本的にはシラスの餌となる生物と同じ仲間。生活様式から「寄生虫」とは呼ばれる
鹿児島県警の捜査情報を漏らした疑いが持たれている前生活安全部長は、国家公務員法(守秘義務)違反の罪で21日起訴された。情報を漏らした動機として「県警の不祥事を野川明輝本部長が隠蔽(いんぺい)しようとした」と述べ、名指しされた本部長は同日あった記者会見で「隠蔽した事実はない」と改めて否定した。県警は「捜査は一区切りついた」としたものの疑惑は残ったまま。隠蔽はあったのかなかったのか、情報漏えいではなく公益通報に当たるのか-。真相解明は法廷の場に移る。 「県民のみなさまに多大な不安を与えたことに、改めておわび申し上げる」。21日の記者会見で、鹿児島県警の野川明輝本部長は記者団を見渡した後、5秒ほど深く頭を下げて陳謝した。「本部長が県警職員の犯罪行為を隠蔽しようとした」と主張する前生活安全部長の被告(60)について「発言は誠に残念だ。隠蔽を指示した事実はない」と重ねて反論した。 野川本部長は答弁の
鹿児島県医師会(4007人)の池田琢哉会長(77)は3日、南日本新聞の取材に対し、5月の会長選に立候補せず、勇退する意向を明らかにした。 池田会長は県医師会副会長などを経て、2010年に初当選。13年の公益社団法人移行後7期目で、医師・助産師・看護師不足対策基金「はやぶさプランⅡ」や、認定かかりつけ医制度の創設などを手掛けた。日本医師会代議員や鹿児島大学経営協議会学外委員も務める。任期は6月15日まで。 池田会長は「私の思いを引き継ぎ、今後を担う人材が育ってきた。安心して後進にバトンタッチできる」と話した。 会長選は5月18日、臨時代議員会で実施される。今のところ立候補の届け出はないが、牧角寛郎副会長(69)が意欲を示している。
鹿児島県いちき串木野市の串木野高校は校庭で開催していた体育祭を、2023年度から市総合体育館に切り替えた。同校によると、県内の公立高校の屋内開催は珍しい。熱中症予防などが狙いだが、準備の負担軽減などメリットは多いという。 同校によると、雨天時に体育館で開いた経験のある教員の提案がきっかけ。熱中症の危険性を考慮し、空調の使える総合体育館を選んだ。屋外では必要だったテントの設営や、備品の土の汚れを拭き取る作業などの負担が減った。雨の心配がないため予備日などに備える必要もなく、日程が決めやすくなった。 本年度は15日にあり、生徒約120人が玉入れや三人四脚のほか、3年生が企画した大玉を使ったバレーボールなど9種目に汗を流した。綱引きでは、土の付いた用具を持ち込めないため、屋内用に購入した3メートルの綱を中央に7本を並べ、自陣に多く引き込んだ方が勝利するルール。両端から生徒が走ってきて、時に倒れな
鹿児島県選挙管理委員会が作成した知事選啓発ポスターを巡り、本願寺鹿児島別院(西本願寺)と真宗教団連合鹿児島支部は19日、同選管に抗議文を提出した。ポスターに登場する“架空の4人の知事”の一人が「他力本願知事」であることを問題視。「他力本願は浄土真宗の根幹をなす言葉。本来の意味から逸脱した誤解を助長する」と訴えた。 県選管は抗議を受けポスター2種約160枚を刷り直すことを決めた。「他力本願」の部分を「人まかせ」と改める。 「他力本願」は仏教用語で、本来は仏の慈悲によって救済されることを指す。抗議文では「仏さまの生きとし生けるものを救わずにはおれない強い願いのはたらき」と表現した。「現在は他人の力をあてにするとの意味で使われ遺憾」としている。 抗議文を持参した、本願寺鹿児島別院の本田淳誓副輪番(59)は「大事な言葉を面白おかしく使われるのはいかがなものか。配慮が足りない」と語気を強めた。「違う
捜査情報など職務上知り得た秘密を漏らしたとして地方公務員法(守秘義務)違反の罪で鹿児島県警の元巡査長が起訴された事件を巡り、捜索を受けた福岡市のウェブメディアが違法な差し押さえがあったなどと主張している問題で、県警は14日、「捜査は適正で任意性も確保している」と反論した。同日までの報道を受けてコメントした。 県警は、同事件の対応について「漏えい先などへの家宅捜索差し押さえを行う際は、裁判官の発する令状を明確に相手方に提示している」とした上で「犯罪被害者の実名など個人情報を含め、漏えいした各資料のデータ削除が必要な場合は、相手側に説明して同意を得ている」などとした。 ウェブメディア側は13日付で「県警に苦情申出書を送った」と明らかにしているが、県警は「申し出があったかどうかは対外的に言えない」としている。 申出書によると、県警は押収したパソコンを男性に返す際、内部文書だという理由でハードディ
ごみ焼却炉ない2自治体の挑戦 紙おむつから紙おむつへ…世界初「平行リサイクル」を開始 志布志市と大崎町がユニ・チャームと連携、分別27品目のさらに上へ 鹿児島県の志布志市と大崎町は4月、使用済み紙おむつの一般家庭からの全域回収を開始した。ユニ・チャームが開発したオゾン処理技術を活用、同社とそおリサイクルセンターと連携して再資源化を図り、世界初の紙おむつの「水平リサイクル」に取り組む。住民はふた付きの専用ボックスに専用袋に入れて出すことになり、家庭での保管期間が短くなり衛生的に。一方で、分別の手間や袋購入の負担感の軽減、ペット用や生理用品といった対象外となる品目の周知が課題となりそうだ。 焼却炉を持たない両自治体は、埋め立て処分場の延命化を図るため、25年以上27品目のごみ分別に取り組む。紙おむつはこれまで埋め立てられる「一般ごみ」として回収してきた。 さらなる延命化を図り、持続可能な開発目
熊本県水俣市で1日開かれた水俣病慰霊式の後、環境省が主催した伊藤信太郎環境相との懇談会には、八つの患者・被害者団体が参加した。思いを伝える制限時間は1団体3分間。複数の団体は時間が超えると司会者にせかされ、話し続けるとマイクの音が消えた。団体は「被害者の声に丁寧に耳を傾けて」と憤った。 「最後まで言わせてやれよ」。懇談会の終盤、怒号が飛んだ。高齢男性が亡くなった妻の症状や被害を訴えている最中にマイクの音が消えたからだ。見かねた別の団体が「私たちの時間を使って」と申し出た。 続いて発言した水俣病被害者獅子島の会(鹿児島県長島町)の滝下秀喜会長(64)は、離島の患者が通院する際の交通費の補助などを求める要望書を早口で読み上げた。「懇談会は国のパフォーマンス。丁寧に話を聞く場に改善して」と話した。 水俣病被害者の会の中山裕二事務局長(70)は「マイクの音量を調整したのか」とただしたが、環境省側は
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く