大相撲の1年納めの九州場所が8日に初日を迎える。秋場所で左足を痛めて約9年ぶりの休場を強いられた横綱白鵬、右ひざに大けがを負った大関照ノ富士の2人が出場を決めた。力士にけがはつきものだが、止まらない大型化に専門家は警鐘を鳴らす。けがの防止に向け、食事の取り方や健康管理などを工夫する動きも出ている。 「こんな調子だから不安はある。40~50%の力で通じるのかって」。照ノ富士は、九州場所の土俵に上がる心境をそう語った。 秋場所は優勝争いからの暗転だった。13日目の稀勢の里戦。相手の圧力に屈し、下半身から崩れるように仰向けに倒れた。右ひざ前十字靱帯(じんたい)損傷の大けがで全治1カ月。関取衆との稽古も再開しているが、分厚いサポーターで覆う右足の不安はぬぐえない。 力士の治療に長年携わる東京都の同愛記念病院の土屋正光院長は、この負傷が気にかかる。「あの倒れ方で靱帯が切れたというのは、自分の体重を支