ブックマーク / apeman.hatenablog.com (13)

  • 「ダブルスタンダード」の破綻 - Apeman’s diary

    いま現在河野談話をめぐって日で起こっているのは、保守政権下で出され・その後の(一時期を除いて)保守政権下でも「踏襲」することが明言されてきた官房長官談話が保守系野党によって一斉攻撃され、保守派の内閣からも公然と同調する閣僚が現れている……という、はっきり言って異様な事態である。これが例えば1993年の細川談話への攻撃であれば、賛否はともかくとして筋道はすっきりしている。当時自民党は野党だったし、文言の面でもそれ以前・以後の首相談話よりは踏み込んだものになっているのだから。しかし保守派が河野談話を攻撃するというのであれば、当然「ではいままでずっと踏襲してきたのはなんだったのだ?」と問われることになる。 このような事態は、戦争責任問題に関する保守派の「ダブルスタンダード」(吉田裕)の矛盾がいよいよ取り繕いようのない地点に到達していることを意味している、と考えるべきであろう。 吉田裕(『日

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    Utasinai 2012/08/28
  • 超拡散をご希望なので、応えましょう - Apeman’s diary

    「水間条項の妄言ウオッチ」さん経由で。 超拡散《南京関連の見極め方》 水間政憲氏といえば、私は旧軍が中国各地に遺棄した毒ガスについてヨタ記事を書いた人として記憶しているのですが、実は「日の前途と歴史教育を考える議員の会」、南京問題小委員会の「南京問題小委員会の調査検証の総括」をベースとした否定論、『南京の実相 国際連盟は「南京2万人虐殺」すら認めなかった』の編者でもあります。 で、その水間氏が「「南京虐殺」を否定的に捉えてて、ご自身も「南京問題」の真相を知りたくて書籍の選択を探しあぐねていらっしゃる皆様の為に、選択するための指針を提示」すると称しての宣伝をしているのが上記エントリ。このの主張が荒唐無稽であることについてはかつてエントリを書きました。またゆうさんが「「南京の実相」を読む」と題し、3回にわたって丁寧な批判を加えておられます。 http://www.geocities.

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    Utasinai 2012/03/15
  • 「池上彰の20世紀を見にいく」の欠番 - Apeman’s diary

    id:kurakimo さんのはてなハイクから idコールをいただいて知った件。テレビ東京系の BSジャパンに「池上彰の20世紀を見にいく」という番組があり、放送時には第31回で南京事件をとりあげていたのに、再放送時にはオミットされている、とのことです。たまたま、今週はその前後が再放送されるタイミングにあたっていましたので、私も録画して見てみました。放送のプログラムでは第28回が「盧溝橋事件〜日中全面戦争突入〜」、第29回が「第二次上海事変〜蒋介石の戦略〜」、第30回が「上海市民の悲劇〜無差別爆撃の時代〜」、そして第31回が「南京事件〜悲惨を伝えた映像〜」、第32回が「武漢攻略〜過酷な中国戦線〜」という流れだったようです。 ところが2月1日に第27回「村民たちは満州へ渡った〜長野県読書村〜」と第29回が再放送され、翌2日には第30回と第32回……という具合に、第28回と31回分が放送さ

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    Utasinai 2012/02/03
  • 「初めて人を殺す」 - Apeman’s diary

    大島軍曹は即座に上官の「鶴の一声」に従い、 「では、列の最後尾にいる者から順番に刺突することにする。最後尾にいる者は前へ出ろ」 と怒鳴った。しかし、誰も前に出る者はいない。私たちの間にざわめきが起こった。列にビリにいるのは馬場二等兵にきまっている。その馬場はすっかり臆してしまって前へ出ないのだ。 「最後尾にいるのは馬場二等兵だな。馬場、前へ出んか!」 大島軍曹がまた怒鳴った。しかし、馬場は返事もしなければ前へもでない。たまりかねた亀岡兵長が馬場二等兵のもとへ飛んで行って、 「馬場二等兵、貴様、班長殿がおっしゃっていることが聞こえんのか」 と、馬場二等兵の胸ぐらをつかんで、前へ引きずり出した。 「さあ、銃剣を構えるんだ。そして標的めがけて突進するんだ。なにも恐れることはない」 亀岡兵長はいちいち馬場二等兵の手をとって、どうにか銃剣を構えさせた。 「突っ込め!」 兵長は馬場の肩を力一杯押した。

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    Utasinai 2012/01/13
  • つい最近の歴史を“修正”する言論人 - Apeman’s diary

    ちなみに当時ぼくに向けられ、いま某ちくま新書でも繰り返されている批判は、「南京虐殺否定論の自由を’守る」という東浩紀の発言が曲解され、結果的に素朴な右翼に悪用される危険もあるのだから言葉を慎むべきだ、というものですが、これはもう単純に言葉狩りの発想で、とても首肯できない。 (http://twitter.com/hazuma/status/16893332279) 嘘つくなよ。だいたい「素朴な右翼」ってなんだよ。歴史修正主義は「素朴」な右翼なんだそうだ! さすがポモ系リベラルの考えることは想像を超えてるよ! そもそも id:hazuma は「ぼくは最近、2ちゃんねるもはてなブックマークもなにも見ていません」と称してたわけで、少なくとも表向きは「伝聞」でしか自分に向けられた「批判」の内容を知らないはず。それでいてこんなこと↓平気で言うわけです。 原氏の文章は正確には、「東が当はどういったか

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    Utasinai 2010/06/25
  • “戦争の経験を問う”ことについて - Apeman’s diary

    以前にちょこっと言及した岩波のシリーズ「戦争の経験を問う」、笠原十九司さんの『日軍の治安戦――日中戦争の実相』が刊行されたのでいま読んでいるところです。同書では笠原さん自身の先行する業績として『岩波講座 アジア・太平洋戦争 5 戦場の諸相』に収録された「治安戦の思想と技術」が言及されているのですが、後者の目次と「戦争の経験を問う」の全巻構成を比較すると、このシリーズそのものが『戦場の諸相』の発展という側面をもっていることがわかります。笠原さん以外に両方に寄稿している研究者の書名(予定を含む)と論文名を「戦争の経験を問う」『戦場の諸相』の順に並べると次のようになります。 山田朗、『兵士たちの戦場――体験と記憶の歴史化』/「兵士たちの日中戦争」 吉田裕、『兵士たちの戦後史』/「アジア・太平洋戦争の戦場と兵士」 中村秀之、『〈特攻隊〉の系譜学――イメージと語りのポリティクス』/「特攻隊表象論」

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    Utasinai 2010/06/04
  • 悪あがきの見本 - Apeman’s diary

    七平メソッドや昇一メソッドを弄する輩に対しては容赦なく、がモットーなので。 http://gameover1001.wordpress.com/ いやぁ、笑えますね。厚かましくも「「岩川隆「神を信ぜず」立風書房(文庫はダメ)「末尾参考図書」に挙がっていると思うよ」などというヨタを吹いたエントリまでバックアップから復活させてます。 http://gameover1001.wordpress.com/2010/01/24/ヒラリー・クリントンの奇妙な提案/ トンズラした件についてのいいわけがこれ↓。 http://gameover1001.wordpress.com/2010/02/27/smackproof/ 悪あがきをすればするほど墓穴を掘る、ということをこれほどまでに体現したエントリというのはそうそうお目にかかれるものではない。突っ込みどころにすべて突っ込んだらほとんど一行ごとにコメント

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    Utasinai 2010/03/01
  • 「実感」至上主義について - Apeman’s diary

    途中から怒りが主たるモチベーションになっていたのだけれども、「実感」至上主義というけっこう重要な問題が浮上してきたようだ。予定している「靖国」についてのエントリとも関連するので、練りきれていないところもあるがざっと書いておく。 あの物語、「バターン死の行進の最中に弱ったアメリカ兵にキンピラゴボウを与えたせいで死刑になった日兵」は、表立って語られていない暗黙の相関者として「好意を理解しない、復讐心に燃える米兵」「日文化も理解せず、ゴボウをべさせただけで死刑にしたインチキ裁判の関係者」を存在措定していることに注意しなければならない。そしてこの「物語」はガメ氏の「涙」とそれに対する読者の「感動」を通じて「捕虜虐待という野蛮を裁く文明」という構図*1を逆転させ、ヒューマニズムを体現する日兵と野蛮なアメ公という構図をつくり出す。後者の構図においては虐待された捕虜の「実感」は復讐心という悲

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    Utasinai 2010/01/29
  • マジで頭にきた - Apeman’s diary

    http://b.hatena.ne.jp/gouk/20100127 http://b.hatena.ne.jp/gouk/20100128 なんなの、このでたらめ野郎は? gouk id:Wallerstein氏 ?これApemanさんが言った台詞だろ?→「事実に即して話してくれ」←で、こういうことをガメさんに言うのって冷やかしじゃん(全然事実にあってないじゃん)って書いてるんだけど。その誤読はわざと? 2010/01/27 「冷やかし」=「全然事実にあってないじゃん」というのがまず理解できんが、現にガメ氏は事実に即さないはなしをしたんだから、「事実に即して話してくれ」といってなにが悪い? gouk id:Apeman氏 あれを「嘘」と言っちゃうから喧嘩にもならなかったんだと思うよ。「その調書や証言の中でい物として木の根をわされた」というものは確かにあったんだから。そこ読んで抱いた

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    Utasinai 2010/01/28
  • 旧ソ連による抑留者の個人カード公開 - Apeman’s diary

    asahi.com 2009年9月8日 「シベリア抑留、75万枚の証し 個人カードをロシア公開」(魚拓) 【モスクワ=副島英樹】第2次世界大戦後にシベリアなど旧ソ連に抑留された日軍人らの個人情報を記した新資料を、ロシア国立軍事公文書館が朝日新聞に公開した。カード形式で約75万枚。シベリア抑留の全体像の解明につながると期待されている。全資料はスキャンしてCD化され、日側に提供される。 (・・・) カードには収容所の番号をはじめ、「氏名」「誕生年・生誕地」「職業」「軍階級」「捕虜になった場所と時期」「移動歴」など、表と裏に計13の欄がある。それぞれの収容所で手書きされ、かすかに変色していた。 カードは館内の別の収納庫に保管されている約56万人分の個人ファイルを引き出す目録の役割を担う。コロタエフ副館長によると、カード2〜3枚に重複している人もあり、最終的にカード数はファイル数に近づくとみて

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    Utasinai 2009/09/10
  • これじゃあ「正論原理主義」と言われるのもしかたないような気がしてきた - Apeman’s diary

    http://d.hatena.ne.jp/negative_dialektik/20090309/1236910539 http://d.hatena.ne.jp/ika18/20090321 あたりから派生した件について。私は村上春樹のエルサレム賞受賞(およびスピーチ)問題については言及しないという選択をしたので、ここへとたどり着くに至るまでの限られた文脈で。 私自身は「正論」への侮蔑が蔓延していることをこの社会の問題点の一つだと考えていたので、「正論原理主義」なる語を(否定的な意味あいで)村上春樹が用いたと知った時には感じ悪いな〜と思ったものです。だから id:negative_dialektik氏があっという間にホロコースト否定論への実質的な加担へと傾斜していくのを目にした際には、まるで脈絡が理解できませんでした。また氏の「正論原理主義」批判・批判を評価していた id:tari-G

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    Utasinai 2009/03/23
  • 『北海道の捕虜収容所』 - Apeman’s diary

    白戸仁康、『北海道の捕虜収容所 もう一つの戦争責任』、道新選書 しばらく前に読者の方からメールを頂戴して推薦していただいたのだが、関西在住なもので北海道新聞社の刊行する道新選書はなかなか店頭にみあたらず、通販で取り寄せたものの今度は選書というフォーマットから予期したよりもずっと分厚い(物理的にも、内容的にも)だったのでなかなかとりくむ時間がとれなかったのだが、ようやく読了。コメント欄ではなくメールでご連絡いただいたことに鑑みてお名前(ハンドル)は申しあげませんが、その節はありがとうございました。 さて書は函館俘虜収容所をその開設(公式には42年12月26日、それ以前から日に到着していた捕虜を「仮収容」してはいた)から廃止までの期間にわたって、また捕虜の移送、事や医療を含めた収容所生活の実態、炭坑等での労働、監視員等による虐待および収容所幹部のそれに対する対応、捕虜の帰国、戦犯裁判等

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    Utasinai 2009/02/20
  • 『「戦争」の心理学』(その1) - Apeman’s diary

    デーヴ・グロスマン&ローレン・W・クリステンセン、『「戦争」の心理学 人間における戦闘のメカニズム』、二見書房 エントリタイトルに「(その1)」とあるのは書が2分冊ということではなく、全4部中の2部を読んだ段階でのエントリだから。 当ブログでもしばしば言及している『戦争における「人殺し」の心理学』(ちくま学芸文庫)の著者グロスマンと、警察による武力行使についての研究家であるクリステンセンの共著。最初の2部では戦闘(書では軍隊だけでなく警察が関わる銃撃戦なども含む)の際にみられる生理学的変化(脈拍の上昇、アドレナリンの分泌、失禁などなど)および知覚の歪み(視野の狭窄、微細運動能力の喪失、選択的聴覚抑制/音の強化、時間延長、記憶の歪み等々)が豊富な実例とともに解説されている。 著者らが行なっている問題提起として興味深く、また裁判員制度の導入が決まっている日で真剣に受けとめられるべきだと思

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    Utasinai 2008/11/23
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