少額の自己資金できる不動産投資としてサラリーマンでも手を出す人が多かった「ワンルームマンション投資」。首都圏を中心とした不動産市場のバブル化によって、これまでは資産を増やすことに成功したり、節税メリットを享受できたりと恩恵を受けてきた人もいるだろう。だが、「コロナ禍によって風向きが変わりつつある」と指摘するのは、不動産ジャーナリストの榊淳司氏だ。 * * * サラリーマンが始める不動産投資の初級者編は、何といっても新築ワンルームの購入だろう。 ワンルームマンションの販売はここ数年、絶好調だと伝えられる。昨年1年間の首都圏や近畿圏における供給戸数の統計数字はまだ出ていない。ただ1-6月の前半の数字から考えると、東京都では前年(2019年)並みである年間5000戸程度の供給があったと推計できる。 ただし、市場環境は新型コロナの影響もあってジワリと変化している。 学生や社会人のワンルーム需要が減