【カイロ=大内清】イスラエルからの報道によると、同国のエルアル航空は16日までにリーベルマン外相に対し、採算割れが続くテルアビブ-カイロ便の運航を、1979年のエジプトとの平和条約締結以降、初めて中止する方針を伝えた。 エジプトでは、イスラエルと良好な関係にあったムバラク政権が昨年2月に崩壊後、もともと根強い反イスラエル感情が噴出、昨年9月には同国大使館がデモ隊に襲撃される事件も発生した。そんな中、同航空のカイロ便利用者は激減し、最近は週一回の定期便を乗客がいる場合のみの運航に切り替えていたという。 イスラエル紙マーリブは、実際に運航中止に踏み切れば再開は難しいと指摘しており、両国間の溝がさらに深まる可能性もある。カイロ-テルアビブ間は、エジプト航空の子会社も定期便を運航している。