「PDCAを回せ!」の合い言葉が不祥事を生む? 東芝の不正会計事件、三菱自動車の燃費偽装…不祥事の連鎖が止まらない。その原因はもしかしたら、行きすぎたPDCA信奉かもしれない。 いまや常識となった予算や経営計画によって社員が苦しんでいる。PDCAサイクルのP=計画で、「無理な計画」が作られると必ず現場に悲鳴が上がる。もしかしたら「先の見えない」環境においては、PDCAそのものの見直しが必要かもしれない。 米軍は新しい手法OODAを用いて、計画&管理一辺倒の見直しをしているようだ。 ■PDCAが悲劇を生むケース 『米軍式 人を動かすマネジメント』(日本経済新聞出版社刊)の著者であり、公認会計士の田中靖浩氏は、「日本人の過剰なPDCA愛好」に対して警鐘を鳴らす。 当初の計画に固執するあまり、それが無謀であり、あるいはマーケットの変化に対応できないものであったとしても、マネジメント層は現場に「初