「草刈機まさお」「安全湿地帯」「芝耕作」「アラフォー傾子」。遊び心たっぷりの耳に残る印象的な名前は、なんと産業機械につけられたもの。 【写真で見る】どんなデザイン? 売り上げの4割を占める、草刈機まさおシリーズ これらを手がける会社は、福岡県の南部、豊かな緑が広がる人口約2万7000人のうきは市にある。創業76年を迎える「筑水キャニコム」だ。 「義理と人情」を経営方針に掲げる産業機械メーカーで、農業と林業、土木建設用の運搬車や作業車などの企画から製造販売まで一貫して行う。ニッチな分野で躍進し、農業用運搬車と乗用草刈機四輪駆動では国内トップシェアを誇る。2023年の取引国は54カ国、売り上げは100億円を突破した。 ■売り上げの4割を占める「草刈機まさお」 なぜ産業機械に、きわどい名前をつけているのか。34歳の若さで3代目社長に就任した包行(かねゆき)良光さんによると、先代社長で現会長の均さ