最近、「Introduction to Information Retrieval」というStanfordの大学院向け教科書のドラフトを読んでいます。id:naoyaあたりが勉強会で読んでいる教科書です。この教科書には、効率のいい全文検索システムを作るにはどうすればいいか、という(まさに)教科書的手法が網羅的に書いてあり、そのあたりに興味がある人には、非常に興味深く読めるお勧めの本です。 ただ、面白い面白いと言っているだけでは、エンジニアとしては価値半減ですので、GW中にrubyで一日かけて実装してみました。 さすがに実装は、一日で作ったものですから、非常に素朴です。マルチバイト文字はbi-gramで、シングルバイトはスペースなどの区切り記号で認識しています。インデックスは、rubyの処理系のHashやArrayで保持しており、外部にMarshallで書き出す、というものです。検索エンジン
雑誌が次々と廃刊している。何十年も続いた権威ある雑誌がやめたと思えば漫画雑誌もなくなる。文芸書は目も当てられない。有名作家でも初版5000部で重版なし、なんてこともある。今は売れている漫画だって今後がどうなるかはわからない。出版は下降の一途だ。 音楽だってそうだ。CDが売れなくなり、以前は10万枚売れてやっとトップ10入りだったが、今や1、2万枚売れれば上位に入る。 ライターの食い扶持は減った。夏フェスに参加した有名なバンドが未だにバイト生活だとも聞く。クリエイターには辛い時代になってしまった。 これまでクリエイターを目指すのは向こう見ずな若者だった。なれるかどうかわからない職業にかけ、切磋琢磨し、夢を実現し大金を得る。大金を得なくてもプロになってしまえば生活はできた。今はどうだろうか? 夢にかけて身を投げ打っても大金はまず返ってこない。なれたとしても生活を安定させることができるかすらわか
・・・といったアンケートが、このごろよく来る。「アルファブロガーになる秘訣は?」「おすすめのブログは?」といった類だ。私はアルファブロガーだとも思っていないし、そうなりたいとも思わない。ただ思いつきを忘れないうちにメモしているだけで、日本のブログもほとんど読まない。こういうアンケートには一切こたえないので、今後は送らないでください。 その類のハウツー本の典型が、本書である(画像はクリッカブルになっていない)。ベストセラーというのは下らない本と相場が決まっているが、本書も例外ではない。そもそも、こういうタイトルをつける神経が信じられない。これは著者(勝間和代氏)の知的生産の効率が他人の10倍だということを前提にしているようだが、それが本当かどうかは、彼女の本を読んでみればわかる。 たとえば『お金は銀行に預けるな』は、マルキールの有名な教科書のダイジェスト版だ。アクティブファンドよりインデ
●半導体業界のファブレス化のトレンドとAMD 現在、伝統的なCMOS技術は限界に近づいたため、プロセスの移行が難しくなりつつある。そのことが、プロセス技術開発と新Fab建造のコストを押し上げている。コスト増は、IDM(独立半導体メーカー)を圧迫し、IDMに自社Fabでの新プロセスでの製造を諦めさせ、ファブレスへの移行を促している。半導体製造Fabを分離するAMDの動きは、こうした半導体業界全体のトレンドの一例に過ぎない。 AMDは、こうした半導体業界全体の大きなトレンドを浮き彫りにした。同社によると、製造キャパシティを分社して、ファブレスモデルに移ることは、この状況では合理的な判断だという。ファウンドリの需要が伸びるため、ファウンドリカンパニを立ち上げることにビジネスチャンスがあるとAMDは説明する。AMDの動きは、業界全体の動きに対応して、そこで成功するため戦略だという位置づけだ。 AM
●半導体製造がよりリスキービジネスになった AMDはシリコン製造Fabをスピンオフして、ファブレスのビジネスモデルへと転換する。これは、半導体業界の大きなトレンドを象徴している。それは、半導体製造の分業化だ。 半導体メーカーは、自社Fabを持つIDM(独立半導体メーカー)と、自社Fabを持たないファウンドリに二分されている。AMDの創設者でCEOだったW.J.(Jerry) Sanders, III(ジェリー・サンダース)氏(現名誉会長:Chairman Emeritus)の有名なセリフ「Real men have fabs(真の男ならFabを持つ)」に表されているように、これまでは、IDMが本格的な半導体メーカーで、ファブレスは半人前のようなイメージがあった。 しかし、今、業界には地殻変動が起きている。AMDだけでなく複数のIDMが、ロジック半導体製造から脱落して行きつつある。一例を挙げ
Leica M7, 90mm Tele-Elmarit F2.8, PN400N @Santa Monica, CA アメリカで研究するようになって最も驚いたことの一つは、日本では考えられないほど生産性の高い研究者が存在することだ。 たとえば僕がローテーションして、最後までそこでdissertation work(博士論文のための研究、活動)をすることにするか迷っていたあるラボ。そこはポスドク、テクニシャンを含めて(註:undergraduate=学部生は殆どアメリカの研究室には居ない)たった5人でやっているにもかかわらず、毎年5-6本ぐらいはペーパーを出し、ほぼ全て一流紙。多いときは年に2本ネイチャーに出し,一本は表紙になったりしていた(#)。 しかも良く日本では見かける深夜も土日も働いて、朝はどちらかというと崩れ気味、みたいな重労働系の生活ではなく、普通に朝来て、「うーん今日は狂ったよ
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