ちょろちょろと一年くらいかけてドラマ『マッドメン』をついに完走。数々の賞に輝き批評家筋の評判も大変いいドラマであるが、確かに面白かった。 「マッドメン」とは「マディソン街(Madison Avenue)」の「広告屋(adman)」を掛け合わせた言葉であるが、「狂人」や「向こう見ず」といった意味もかけられているのだろう。準大手広告代理店スターリング・クーパー社の花形コピーライターにしてある暗い秘密を抱えるドン・ドレイパーを中心に、1960年代のアメリカと広告業界とを描いていく。なお「ドレイパー」という名字はモデルとなった50年代に活躍したDraper Danielsというコピーライターからとったそうだが、「ドン」という名前の方は『失われた週末』の主人公のドンと関係あるのだろうか。両者ともに作中での年齢がほぼ同じであるし、アルコールの問題を抱えているという共通点がある。 なんといっても時代設定