自分が報告しないときのゼミでの過ごし方 少人数ゼミは通常、5名~15名程度の学生が、交替で報告をするというかたちで進んでいく。第7回【前編】では、報告者の立場でゼミに参加することの意味を詳しく紹介した。判例評釈や論文に触れ、知りたいことのために調べていくことで、法学の知識を生きた知恵にしていくことができるということである。それでは、自分が報告をする番ではないときは、ただ聞いているだけだろうか? いや、そんなことはない。実は、報告者にとってゼミが「調べ物をする必要性」に迫られて、調べて考えるトレーニングを積む場であるのと同様に、それ以外の聞き手としての学生にとって、ゼミは「良い質問をするためのトレーニング場」である。聞き手としての立場でも、単なる知識を「生きた知恵」にするためのトレーニングを積むことができる。今回は、ゼミにおける「良い質問」とは何かについて考えてみよう。 良い質問とは何だろう