東京電力は12日、福島第一原子力発電所1号機の原子炉圧力容器の水位が同日午前5時現在、当初考えられたより低く、高さ4メートルの燃料棒が完全に露出していると発表した。 原子炉を冷やすため水で満たす冠水(水棺)作業が進む格納容器の水位も想定の半分にも達していないことがわかったが、東電は「圧力容器の温度は100〜120度で安定しており、制御不能の状態ではない」と話している。 東電の発表について、同日記者会見した経済産業省原子力安全・保安院の西山英彦審議官は「機器が正常な状態にない可能性もあり、測定結果のみにとらわれず、(他の)データの動きを見ながら対応することが必要だ」と慎重な姿勢を見せた。 水位の低下は、1号機の原子炉建屋内に作業員が入り、水位計、圧力計などの調整作業を行った結果、判明した。調整前の水位計は燃料棒の露出は1・65メートル程度を示し、事故直後からあまり変化はなかった。調整後では、