自由貿易推進の理論的根拠としているリカードの比較生産費説には論理的な間違いがある 先日のエントリでふれたように、多くの経済学者が自由貿易推進の理論的根拠としているリカードの比較生産費説には、論理的な間違いがあります。リカードの比較生産費説は国内における生産性の差を否定しており、経済学の教授とコンビニのアルバイトが同じ時給であるような社会を前提としています。もちろん現実はそうではありません。 比較優位産業に特化することで生産量が増えるという比較生産費説の主張 リカードの比較生産費説では、各々の国が比較優位産業に特化することで全体としては生産量が増えるので、それを貿易することにより、双方の国がメリットを得ることができると考えます。 イギリス ポルトガル 生産量合計 布(生産量) 1単位 1単位 2単位 布(労働者数) 100人 90人 布(生産性) 0.01単位/人 0.0111単位/人 ワイ