【ヒューストン=花房良祐】米航空宇宙局(NASA)は29日、米航空宇宙大手ボーイングの新型宇宙船「スターライナー」が9月6日にも無人で地球に帰還すると公表した。6月に初めての有人飛行で国際宇宙ステーション(ISS)に到着したが、安全性に懸念があるとみて復路はテストパイロット2人の搭乗を見送り、無人で帰還させる。米東部時間6日午後6時(日本時間7日午前7時)ごろにISSを出発し、約6時間後に西部
ISS(国際宇宙ステーション)が廃棄される日が刻々と近づいている。総質量450トンのISSを太平洋に落とすには、強力なエンジンを持つ宇宙船が必要だが、NASA(米航空宇宙局)は6月26日、その機体の開発業者としてスペースXを選定した。7月17日に行われたブリーフィングでは同機の意匠も公表された。スペースX社はどのような機体を開発し、NASAはどのようにISSを落とすのか? 【画像】建設から四半世紀が経過し、老朽化が進むISS ■満身創痍のISS 近年、ISSのモジュールからは微量の空気が漏洩し続けている。2024年2月には、その量が1日当たり0.9kg以上に増加したことをNASAが報告した。安全上のリスクはないが、ISSではこうした事態が常態化している。 ISSの最初のモジュールが打ち上げられたのは1998年。それから四半世紀以上が経過したいま、ISSの老朽化が進んでいる。現時点では203
国際宇宙ステーションに長期滞在していた古川聡さんら4人の宇宙飛行士が乗った宇宙船が、日本時間12日午後6時50分ごろ、アメリカ南部・フロリダ州の沖合に着水し、およそ半年ぶりに地球に帰還しました。 宇宙飛行士の古川聡さんは、去年8月からおよそ半年間にわたって国際宇宙ステーションに滞在し、この間、新しい薬の開発につながる高品質のたんぱく質の結晶を作る実験や、将来の月や火星の探査を見据えた実験など、さまざまな研究に取り組んできました。 滞在を終えた古川さんら4人の宇宙飛行士は、アメリカの民間宇宙船「クルードラゴン」に搭乗し、日本時間の12日未明、宇宙ステーションを離れました。 宇宙船はその後、地球への帰還に向けたエンジン噴射を行って大気圏に突入し、上空でパラシュートを開いてゆっくりと高度を下げ、日本時間の12日午後6時50分ごろ、アメリカ・フロリダ州の沖合に着水しました。 宇宙船が専用の船に回収
【最終更新:2024年3月3日10時台】打ち上げ目標日時が再設定されたことを受けて内容を一部変更しました。 アメリカ航空宇宙局(NASA)は米国フロリダ州のケネディ宇宙センターで日本時間2024年3月4日12時53分に有人宇宙飛行ミッション「Crew-8(クルー8)」の打ち上げを予定しています。 【▲ Crew-8ミッションの宇宙飛行士。左から:グレベンキン飛行士、バラット飛行士、ドミニク飛行士、エップス飛行士(Credit: SpaceX)】Crew-8ミッションではアメリカのマシュー・ドミニク(Matthew Dominick)宇宙飛行士、マイケル・バラット(Michael Barratt)宇宙飛行士、ジャネット・エップス(Jeanette Epps)宇宙飛行士、ロシアのアレクサンドル・グレベンキン(Alexander Grebenkin)宇宙飛行士がスペースXのクルードラゴン宇宙船「
株式会社ElevationSpace(エレベーションスペース)は9月21日、民間主導の宇宙ステーションに接続が検討されている新たな日本モジュールからの高頻度サンプルリターン事業の検討を行うと発表しました。【2023年9月28日15時】 【▲ 国際宇宙ステーション(ISS)のロボットアームでキャプチャされる新型宇宙ステーション補給機「HTV-X」の想像図。「きぼう」後継機はHTV-Xをベースに改修・開発が検討されている(Credit: JAXA)】地球低軌道での科学実験や技術実証などに活用されている国際宇宙ステーション(ISS)は、太陽電池アレイの発電能力低下など老朽化が進んでおり、2030年に運用を終了して廃棄(大気圏への再突入)することが予定されています。ISSの運用終了後の地球低軌道では民間主導による宇宙ステーションの建設・運用が検討されており、すでにアクシオム・スペースやブルー・オリ
国際宇宙ステーション(ISS)には2023年9月22日の時点で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の古川聡宇宙飛行士をはじめ10名のクルーが滞在しています。そのうちの1人、アメリカ航空宇宙局(NASA)のフランク・ルビオ(Frank Rubio)宇宙飛行士の連続宇宙滞在時間が、2023年9月21日でちょうど1年に達しました。ルビオ飛行士はアメリカ人宇宙飛行士による連続宇宙滞在時間の最長記録保持者となっています。【2023年9月22日14時】 【▲ 国際宇宙ステーション(ISS)に係留中のクルードラゴン宇宙船「フリーダム」の船内から、Crew-5ミッションのクルーを乗せた別のクルードラゴン宇宙船「エンデュランス」がISSに接近する様子を見守るアメリカ航空宇宙局(NASA)のフランク・ルビオ宇宙飛行士。2022年10月6日撮影(Credit: NASA)】ルビオ飛行士はロスコスモスのセルゲイ・プ
アメリカの民間宇宙企業スペースXとアクシオム・スペースは、国際宇宙ステーション(ISS)への滞在ミッション「Axiom Misson 2(Ax-2)」の打ち上げを日本時間2023年5月22日に予定しています。【2023年5月19日12時】 【▲ Ax-2ミッションのクルードラゴン宇宙船を搭載し、ケネディ宇宙センター39A射点に据え付けられたファルコン9ロケット(Credit: SpaceX)】Ax-2はアクシオム・スペースによるISS滞在ミッションで、クルーはすべて民間人で構成されています。スペースXの宇宙船「クルードラゴン“フリーダム”」で到着したクルーはISSに最長2週間滞在し、人体生理学、物理化学、STEAM(科学・技術・工学・芸術・数学)などの分野に関する20以上の実験を実施する予定です。Ax-2は2022年4月に実施された「Ax-1」ミッションに続く、民間主導としては2回目のIS
ガジェット全般、サイエンス、宇宙、音楽、モータースポーツetc... 電気・ネットワーク技術者。実績媒体Engadget日本版, Autoblog日本版, Forbes JAPAN他 国際宇宙ステーション(ISS)は3月6日、ドッキングしているプログレス83補給船のスラスターを375.8秒間噴射して軌道を押し上げる操作を実施しました。 これは2020年に打ち上げられたアルゼンチンの商用観測衛星が、ISSと交差する軌道上にあり、接近していたためで、もし回避を行わなかった場合は、衛星はISSから約2.7km以内にまで接近していただろうと、NASAは述べています。 NASAは「2020年に打ち上げられたアルゼンチンの地球観測衛星」としかこの衛星に関する情報を共有していませんが、SpaceNewsは、この衛星はブエノスアイレスに本社があるSatellogicが2020年11月に打ち上げた10個の衛
【▲ 国際宇宙ステーション(ISS)の右舷側トラスで船外活動を行うJAXAの若田光一宇宙飛行士(上)とNASAのニコール・マン宇宙飛行士(下)(Credit: NASA TV)】高度約400kmの地球低軌道を周回する国際宇宙ステーション(ISS)では2月2日から3日にかけて、第68次/69次長期滞在クルーのメンバーである宇宙航空研究開発機構(JAXA)の若田光一宇宙飛行士とアメリカ航空宇宙局(NASA)のニコール・マン(Nicole Mann)宇宙飛行士による船外活動(EVA)が実施されました。 今回の船外活動では、新型太陽電池アレイ「iROSA(ISS Roll-out Solar Array)」を取り付けるための準備作業が行われました。iROSAは太陽電池アレイの経年劣化によって低下したISSの発電能力を底上げするために、既存の太陽電池アレイに重ねるようにして設置が進められています。i
ガジェット全般、サイエンス、宇宙、音楽、モータースポーツetc... 電気・ネットワーク技術者。実績媒体Engadget日本版, Autoblog日本版, Forbes JAPAN他 昨年末、MS-22ソユーズで発生した冷却水漏れのため、この船で国際宇宙ステーション(ISS)へやって来た3人の宇宙飛行士の地球への帰還が難しくなっています。 NASAは、いまISSで緊急の事態が発生した場合に、Crew-5ミッションでドッキング中のSpaceX Crew Dragon宇宙船へ、他のミッションのクルーを一部搭乗させる可能性があると発表しました。 通常、飛行士たちはISSに乗ってきた宇宙船をそのまま帰還にも使用します。しかし、その船の安全性が損なわれた状態のMS-22ミッションクルーは、いま現在、安全に帰還できる船が ありません。もしもISSからの緊急避難が必要になった場合、問題が発生したソユーズ
【▲ ソユーズMS-22の冷却材漏洩を調査するために「ナウカ」モジュールから伸ばされた欧州ロボットアーム。NASAのライブ配信から(Credit: NASA TV)】アメリカ航空宇宙局(NASA)とロスコスモス(Roscosmos)は1月11日、国際宇宙ステーション(ISS)で係留中に冷却材が漏洩した宇宙船「ソユーズMS-22」について、宇宙飛行士の帰還に使用しないことが決定したと明らかにしました。ソユーズMS-22に搭乗してISSに向かった米露の宇宙飛行士3名は、別の宇宙船で地球へ帰還することになります。 ソユーズMS-22は、ロスコスモスのセルゲイ・プロコピエフ(Sergey Prokopiev)宇宙飛行士とドミトリー・ペテリン(Dmitry Petelin)宇宙飛行士、NASAのフランク・ルビオ(Frank Rubio)宇宙飛行士の3名を乗せて、2022年9月21日にバイコヌール宇宙
【▲ クルードラゴン「エンデュランス」を搭載してケネディ宇宙センター39A射点から打ち上げられた「ファルコン9」ロケット(Credit: NASA TV)】アメリカ航空宇宙局(NASA)とスペースXは日本時間10月6日、有人宇宙飛行ミッション「Crew-5」の打ち上げを実施しました。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の若田光一宇宙飛行士ら4名が搭乗した有人宇宙船クルードラゴン「エンデュランス」は無事に地球周回軌道へ投入されたことが、NASAやスペースXから発表されています。 打ち上げに関する情報は以下の通りです。 ■Falcon 9 Block 5(Crew-5)打ち上げ日時:日本時間2022年10月6日1時0分【成功】 発射場:ケネディ宇宙センター(アメリカ) ペイロード:有人宇宙船クルードラゴン「エンデュランス」 クルードラゴン「エンデュランス」には若田飛行士をはじめ、NASAのニコール
【▲ ケネディ宇宙センターで打ち上げ準備を進めるCrew-5の宇宙飛行士。左から:ジョシュ・カサダ飛行士、ニコール・マン飛行士、若田光一飛行士、アンナ・キキナ飛行士。現地時間2022年10月2日撮影(Credit: NASA/Joel Kowsky)】アメリカ東部夏時間10月1日、有人宇宙飛行ミッション「Crew-5」で国際宇宙ステーション(ISS)に向かう宇宙航空研究開発機構(JAXA)の若田光一宇宙飛行士ら4名が、米国フロリダ州のケネディ宇宙センターに到着しました。4名が搭乗するスペースXの有人宇宙船クルードラゴン「エンデュランス」は、日本時間2022年10月6日1時ちょうど(東部夏時間10月5日正午)にケネディ宇宙センター39A射点から打ち上げられる予定です。 Crew-5では若田飛行士をはじめ、アメリカ航空宇宙局(NASA)のニコール・マン(Nicole Mann)宇宙飛行士とジョ
【▲ 有人宇宙船「ソユーズMS-22」を搭載して打ち上げられた「ソユーズ2.1a」ロケット(Credit: NASA/Bill Ingalls)】ロシアの国営宇宙企業ロスコスモスは日本時間9月21日夜、「ソユーズ2.1a」ロケットの打ち上げを実施しました。搭載されていた有人宇宙船「ソユーズMS-22 “K・E・ツィオルコフスキー”」は無事軌道へ投入され、国際宇宙ステーション(ISS)に到着したことが、ロスコスモスやアメリカ航空宇宙局(NASA)から発表されています。 打ち上げに関する情報は以下の通りです。 ■ソユーズ2.1a(ソユーズMS-22、68S)打ち上げ日時:日本時間2022年9月21日22時54分【成功】 発射場:バイコヌール宇宙基地(カザフスタン) ペイロード:有人宇宙船「ソユーズMS-22 “K・E・ツィオルコフスキー”」 ソユーズMS-22にはロスコスモスのセルゲイ・プロコ
アメリカ航空宇宙局(NASA)とスペースXは、現地時間2022年4月27日、有人宇宙船「クルードラゴン」の打ち上げに成功しました。このミッションは「Crew-4」と呼ばれており、搭乗した4名の宇宙飛行士は2022年9月頃まで国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する予定です。宇宙船は、飛行士によって「Freedom(自由)」号と名付けられました。 【▲ Crew-4の飛行士をのせてケネディ宇宙センター39A射点から打ち上げられたファルコン9ロケット (Credit: NASA/Aubrey Gemignani)】米国東部夏時間2022年4月27日3時52分、フロリダ州にあるケネディ宇宙センター39A射点から、クルードラゴン宇宙船をのせた「ファルコン9」ロケットが打ち上げられました。使用されたファルコン9ロケットの第1段機体は今回が4回目の飛行で、2021年11月11日に実施された有人宇宙飛行
【▲ フロリダ沖に着水したAx-1ミッションのクルードラゴン「エンデバー」(Credit: SpaceX)】米国東部夏時間2022年4月25日13時6分(日本時間4月26日2時6分)、スペースXの有人宇宙船「クルードラゴン “エンデバー”」がフロリダ半島沖合の大西洋上へ着水することに成功しました。クルードラゴンに搭乗していたのはアメリカの民間宇宙企業アクシオム・スペース(Axiom Space、アクシオン・スペースとも)による国際宇宙ステーション(ISS)滞在ミッション「Ax-1」に参加した民間人4名です。 Ax-1は初の民間主導によるISS滞在ミッションです。クルードラゴンは「ファルコン9」ロケットに搭載されて米国東部夏時間(以下同様)2022年4月8日11時17分にケネディ宇宙センター39A射点から打ち上げられ、約21時間後の4月9日8時29分にISSの「ハーモニー」モジュールへドッキ
【▲ 欧州ロボットアーム(ERA)の起動作業が行われたロシアの宇宙飛行士による船外活動の様子(Credit: NASA)】国際宇宙ステーション(ISS)では日本時間2022年4月28日から翌29日にかけて、ロシアの宇宙飛行士2名による船外活動が実施されました。今回の船外活動では2021年7月にISSへ到着した多目的実験モジュール「ナウカ(Nauka)」に取り付けられているロボットアーム「欧州ロボットアーム(ERA:European Robotic Arm)」の起動作業が行われました。 欧州ロボットアームはISSのロシア区画で運用するために開発されました。アームの全長は11.3mで、関節の数は7つ(3つの関節を備えた「手首」が2つと中間の「肘」が1つ、7自由度)。アームの両端にはエンドエフェクタ(把持手)が備わっていて、ナウカの外装や実験装置等のグラップルフィクスチャ(把持ポイント)を掴むこ
有人宇宙システム株式会社(JAMSS)は4月11日、同社と東京理科大学・東京農工大学の共同開発による光触媒空気浄化装置が、国際宇宙ステーション(ISS)に向けて打ち上げられたことを発表しました。 【▲ 有人宇宙システム株式会社・東京理科大学・東京農工大学が開発した光触媒空気浄化装置のフライトモデル(Credit: JAMSS)】今回開発された光触媒空気浄化装置は、アメリカのアクシオム・スペースによる初の民間主導ISS滞在ミッション「Ax-1」のクルー4名とともにスペースXの有人宇宙船「クルードラゴン」に搭載され、日本時間2022年4月9日にISSへ到着しました。JAMSSによると、ISSに運ばれた光触媒空気浄化装置は「光触媒を用いた空気浄化装置の技術実証」に用いられます。 【▲ ケネディ宇宙センター39A射点から打ち上げられた「Ax-1」ミッションの「ファルコン9」ロケット(Credit:
【▲ 国際宇宙ステーション(ISS)滞在中に読書を楽しむNASAのマーク・ヴァンデハイ飛行士。2021年8月にESAのトマ・ペスケ飛行士が撮影(Credit: NASA/ESA/T. Pesquet)】アメリカ航空宇宙局(NASA)は現地時間3月15日、第66次長期滞在クルーの一員として国際宇宙ステーション(ISS)に滞在しているマーク・ヴァンデハイ(Mark Vande Hei)宇宙飛行士の連続滞在日数が、アメリカ人宇宙飛行士による最長記録を更新したことを発表しました。 ヴァンデハイ飛行士はロシアの宇宙飛行士2名とともに有人宇宙船「ソユーズMS-18 “ユーリ・ガガーリン”」に乗り込み、日本時間2021年4月9日にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地を飛び立って同日中にISSへ到着しました。連続滞在日数は2022年3月15日の時点ですでに340日に達しています。 これまでアメリカ人宇宙飛行
ノースロップ・グラマンとアメリカ航空宇宙局(NASA)は現地時間2月19日、無人補給船「シグナス」運用17号機の打ち上げに成功しました。シグナス補給船には国際宇宙ステーション(ISS)へ届けられる科学実験器具や宇宙飛行士の生活用品など、合計3800kgの物資が搭載されています。 【▲ ワロップス飛行施設から打ち上げられる「シグナス」補給船を搭載した「アンタレス」ロケット(Credit: NASA Wallops/Patrick Black)】シグナス補給船運用17号機を搭載したノースロップ・グラマンの「アンタレス」ロケット(Antares 230+)は、アメリカ東部標準時2022年2月19日12時40分に、ヴァージニア州のNASAワロップス飛行施設・中部大西洋地域宇宙基地0A射点から打ち上げられました。シグナス補給船は打ち上げから約9分後に軌道へ投入されたということです。 その後、シグナス
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