第二世代APPマウスの病理 第二世代APPマウスのアミロイド病理は、患者のアミロイド病理と非常に類似していた アルツハイマー病の発症には、さまざまな要因があるとされますが、脳内にアミロイドβペプチド(Aβ)が凝集しアミロイド斑となって過剰に蓄積することが、引き金になると考えられています。病気の研究には病態を再現するモデル動物が使われることが多く、実際の作製では、病気の原因となる遺伝子を同定しその遺伝子を過剰に発現させるか、あるいは欠損させています。アルツハイマー病のモデル動物を作る場合には、これまでにAβの前駆体であるアミロイド前駆体タンパク質(APP)の遺伝子変異が同定されているため、APPを過剰に発生させたAPP過剰マウスが使用されてきていました。これを「第一世代アルツハイマー病モデルマウス」と呼びます。しかし、過剰発現したAPPが強い記憶障害などを引き起こし、また脳内のアミロイド蓄積