松戸市に拠点を置く市民団体「東日本大震災被災者支援千葉西部ネットワーク」が、東京電力福島第一原発事故で深刻な被害を受けた福島県南相馬市へ、学校給食用に野菜を送り続けている。同県産の野菜はほとんどが国の食品衛生法の基準を満たしている。だが、放射能の影響を不安に思う保護者に配慮し、市教委が地元の食材使用をまだ控えているからだ。 (飯田克志) 同ネットは二〇一一年三月、千葉県西部で市民活動をしている市民有志が「自分たちにできる支援をしよう」と発足。南相馬市と交流のあるメンバーがいた縁で五月に義援金を届けた。その際、学校給食に使う安全な食材の確保に苦労していることを知った。 メンバーの中に、松戸市で安全な食物の共同購入をしている「松戸有機の会」の会員がいたことから、同会の協力を得て、翌六月から茨城県石岡市にある有機栽培農園の野菜を南相馬市学校給食センターに送り始めた。