大学で教鞭を取り、学生と触れ合う機会も多い建築家の安藤忠雄氏(69)が、日本人、とりわけ若者の元気の無さを嘆いている。世界を股に活躍する安藤氏が提示する、日本人が進むべき道とは? * * * ここ数年、各地の大学で講演を行い、「1980年以降に生まれた人たちはダメだ」という問題提起をしています。バブルに沸き立っていた頃、日本が未来永劫に経済大国として発展していくものと誤解した親たちは、子どもたちを過保護に育てました。 その子たちにはまるで自立心がない。こう言うことで、せめて10人に1人か2人でも、「何を言うか」と反発してくる元気な若者が出てくるのではと期待しているのですが、我々に意見や文句を言うほど気骨のある者は、今の日本にはほとんどいません。近頃の若者は幼稚園の時から試験、試験で、一流大学を目指してひたすら猛勉強し、いざ大学に入った頃にはもう意識朦朧としている。こんなことで「責任ある自立
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