すしネタや刺し身に使われる太平洋クロマグロの小型魚(30キロ未満)の漁獲量が、国際合意に基づく日本の年間漁獲枠の上限を週明けにも超える見通しとなった。西日本の近海を中心に豊漁のためだ。漁獲枠は資源保護のため、日本の提案で設定されたが、旗振り役自らが規制を守れない事態に、国際社会から批判を浴びそうだ。 規制は日本や米国、欧州連合(EU)、台湾など26カ国・地域が加盟する中西部太平洋マグロ類委員会(WCPFC)が2015年に設定した。日本には毎年6月末までの1年間に4007トンの枠が割り当てられており、超えた分は翌年の枠から差し引かれる。02年から3年間の平均漁獲量の半分という厳しい内容だ。世界最大の消費国である日本が提案した。