日本で大きな課題となっている「虐待報告件数増加」や「産褥婦の自殺」日本では、世界の中でもトップレベルの「妊娠出産を安全に迎えることができる体制」が整っています。 それは、周産期死亡率、新生児死亡率、乳児死亡率、妊産婦死亡率などの指標をみてもわかります。 しかしながら、近年では妊産婦や育児中の女性におけるいくつかの課題が浮き彫りになってきています。 その例として、「虐待報告数増加」や「産褥婦の自殺」が挙げられます。 厚生労働省から発表されている児童相談所での児童虐待相談対応件数は年々増加傾向にあり、保護者の精神疾患や精神不安、育児ストレスなどが背景に存在すると考えられています。 また、2016年以降、妊産婦における自殺が想定以上に多く発生していることが把握され、母体死亡の原因の第一位は自殺であることが明らかになっています。これらには、産後うつをはじめとした精神疾患が強く関連していることも報告