東京の旅、三日目。 ぐっすり眠って、学士会館で目覚める。 平日なので、静かである。 学士会館は旧七帝大のクラブハウスであるから、男性の高齢者が多い(というか、ほとんど彼らしかいない)。 英国のクラブハウスをモデルにして作ったもので、私はこの芝居じみた設定がわりと好きである。 大正年間の建物だから、十分に風雪に耐えているのだが、それでも「普請中」という感じがする。 本日締め切りの原稿が二本あるので、それをごりごり書いてゆく。 『中央公論』の時評を書き上げて送稿。 『文藝春秋』の方は字数が足りないので、書き足しているうちに仕事の刻限となる。 タクシーで音羽の講談社へ。 町山智浩さんと「アメリカ論・日本論」の対談。 これは最初と最後に直接お会いして対談をし、中はバークレーと御影でインターネット往復書簡という結構のものである。 その最初の対談。 同じ趣向で一昨年の夏に『週刊現代』で対談をしたことが