「Occupy Tokyo(オキュパイ・トウキョウ、東京を占拠せよ)」を掲げ、15日、都心で行われた反格差デモは米国の運動に呼応した“素人”がネット上で集まり、行動に移した。簡易ブログなどで参加を呼びかける新しい形のデモについて、専門家は「なじみのあるツールで参加しやすい一方、全体として明確な目標が生まれにくい側面もある」と指摘する。 「オキュパイには『占拠』のほかに『心を引きつける』という意味がある」。日比谷公園でのデモを計画した松永健吾さん(43)は攻撃的なスローガンを掲げなかった。「誰でも参加できるようにしたかった」と話す。 松永さんはこれまで社会運動の経験はない。昨春、約20年間勤務したOA機器販売会社を退職後、ストリートチルドレンの現状を知ろうと海外に渡った。 東日本大震災はインドで知り、政府の原発対応のひどさに愕然(がくぜん)とした。5月に帰国し、「日本をよくしたい」という思い