京都府京田辺市のデータセンター(DC)の建設計画に一部の近隣住民が反対している――。地元紙が報じたこの内容が筆者の目に留まった。筆者は直近でDCの取材を重ねていたこともある。現地で何が起きているのかを確かめるため、京田辺市を訪れてみることにした。 DC建設では高さ制限に工夫 開発地域は京都駅から30分。近鉄京都線三山木駅から奈良交通バスで15分ほどの場所だ。同地域にはもともと同志社大学多々羅キャンパスがあり、グラウンドや日本庭園が整備されている。約10ヘクタールの広大な敷地だ。道路を挟んだ先にはこども園や住宅が近接している。人はあまり歩いておらず、のんびりとした雰囲気が漂っている。 「DCの建設は京田辺市としては初めての事例だ」。こう語るのは京田辺市の丸山彰義計画交通課課長だ。同地域は京都・大阪・奈良にまたがり研究開発を進める「関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)」に指定されており、