大阪城公園(大阪市中央区)の周辺道路で連日、駐車待ちのバスが行列を作りつくる事態となり、大阪市が来年度中にも公園内にバス駐車場を増設する方向で検討を始めた。現在は50台分の駐車スペースしかなく、公道上での長蛇の列に事故の発生も懸念されていた。近年の混雑は外国人ツアー客の急増が主な原因だが、市側が対策に乗り出す背景には「駐車待ちの時間ロスで、観光客が消費する機会を逃してしまう」という大阪人ならではのそろばん勘定もあるようだ。(大森貴弘) 9月の平日の午前10時前。大阪城公園駐車場に向かう道路に大型バス約40台が列を作った。ほかの車は車線変更を余儀なくされ、危うく衝突しそうになる場面もある。バスの乗客は大半が大阪城の観光に訪れた外国人客。大阪府警駐車対策課の担当者は「昼前後には毎日こうした光景が繰り返される。事故につながらなければいいが」と懸念する。 ここ数年、観光地としての日本人気の高まりを