1.外務省は、昨年10月から本年6月にかけて、大英図書館及びケンブリッジ大学が所蔵する古地図のうち、1801年から1861年の間にヨーロッパで発行された地図において、日本海域の名称が如何に記載されているかについて実地調査を行った。これは、「『日本海』という名称は18世紀末から19世紀初頭にかけてヨーロッパの地図において定着してきた」という我が国の主張を確認するためのものであった。 2.この調査の背景には、韓国側が「『日本海』の名称が支配的になったのは20世紀前半の日本の帝国主義、植民地主義の結果である」と主張していることがある。韓国側は、その根拠として独自に行った大英図書館及びケンブリッジ大学所蔵古地図調査をあげており、その調査によれば、1801年から1861年の間に発行された地図については、大英図書館には日本海周辺を含むものが1枚も所蔵されておらず(注1)、また、ケンブリッジ大学には、6