【ロンドン=角谷志保美】スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は22日、2011~15年の国際兵器取引に関する報告書を発表。 輸出入ともに世界3位の中国について、「輸入と国産による兵器で軍事能力を増強し続けている」と指摘した。 報告書は、昨年までの5年間と06~10年の兵器取引量を比較。中国はこの間、兵器輸出が88%増加し、輸出先はパキスタン、バングラデシュ、ミャンマーを中心に世界37か国に上り、世界の兵器輸出の5・9%を占めた。最大の輸出国は米国、2位はロシアだった。 輸入では、2000年代初頭には中国が世界最大だったが、11~15年はインド、サウジアラビアに次ぐ3位だった。報告書は「高性能兵器の製造能力が向上し、輸入への依存度が減った」と分析したが、大型輸送機やヘリコプター、エンジンなどは輸入に頼っている。中国の最大の輸入元はロシアで59%を占め、仏、ウクライナが続い