3日は憲法記念日。多くの国民が反対した安全保障関連法が成立してから初の記念日だけに、どこか重苦しさが漂う。会いたい人がいた。「現代憲法学の鬼才」と評される石川健治・東京大教授。市民団体「立憲デモクラシーの会」の呼びかけ人の一人である。節目を前に何を思うのか。【江畑佳明】 ドアを開けた途端、懐かしい本のにおいを感じた。東大駒場キャンパス(東京都目黒区)にある「尾高朝雄(ともお)文庫」。尾高氏は元東大教授の法哲学者で、ここは石川さんの研究拠点の一つ。戦前に出版されたドイツ語やフランス語の哲学書や法学書などが、本棚に並ぶ。古典文献から得た幅広い知識を憲法論に生かす研究姿勢に加え、自著への書評で「鋭敏な時代感覚も持ち合わせている」などと高く評価される。 「再び首相の座に就いた安倍晋三氏の政治手法には、日銀、NHKなどを含め、権力から独立してきた組織にお友達を送り込んで、その自律性を奪うなど、『違憲
台湾漁船の拿捕に抗議する漁業関係者らが交流協会台北事務所に向けて卵を投げつけ、事務所が入居するビルの敷地には卵が散乱した=台北市の同事務所で2016年4月27日、鈴木玲子撮影 【台北・鈴木玲子】東京都小笠原村沖ノ鳥島の東南東沖約150カイリ(約280キロ)の排他的経済水域(EEZ)内の海上で違法操業したとして横浜海上保安部が25日に台湾の漁船を拿捕(だほ)した。これに対し、台湾の馬英九総統は27日、「沖ノ鳥島は島ではなく『岩礁』でEEZを主張できない」との声明を出した。 台湾側はこれまで沖ノ鳥島が島か岩かの判断を避けてきたが、拿捕をきっかけに中国と同じ「岩」との主張を打ち出した形だ。声明は、台湾漁船の操…
「天国の扉」と書かれた鍵のついた扉を開けると、ホシーニャを一望できる屋根に出た。山の斜面に無秩序に広がった住居に30万とも言われる人が生きる ブラジルのリオデジャネイロには定番の観光コースがある。コルコバードの丘に立つキリスト像。ビキニの女性が年中肌を焼いているコパカバーナ海岸。五輪のエンブレムに描かれる奇岩ポンジアスーカル。しかし名所を回るだけでは普段着のカリオカ(リオっ子)に会えない。 何度目かのリオで初めて国内最大級のファベーラ「ホシーニャ」に足を踏み入れてみた。ファベーラは貧民街やスラム街と訳されるが定義はあいまいだ。その数はリオ市内だけで1000カ所を超える。 国内には無数にあるファベーラだがブラジル人でも実態を語れる者は少ない。ファベーラへの立ち入りが許されるのは内部の住民だけという不文律がある。興味本位で見たがる外国人をブラジル人は「正気か」とたしなめる。ただ近年リオのいくつ
【ソウル大貫智子】北朝鮮の核実験を受け、韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権の中国重視路線がメディアの批判にさらされている。昨年9月、北京での「抗日戦争勝利70周年記念式典」軍事パレードを首脳同士が一緒に参観したことで、中韓両国の「蜜月」ぶりが目立っていたが、核実験後、中国との温度差が表面化したためだ。 核実験後の8日に行われた電話協議で、韓国の尹炳世(ユンビョンセ)外相が対北朝鮮制裁で協力を求めたのに対し、中国の王毅外相は対話を通じた解決を強調した。また昨年末に設置した中韓両国防相間のホットラインによる協議は、核実験後に韓国側が要請したが、中国からの回答待ちで、結果的には機能しなかった。 韓国では、北京での軍事パレードの席順などから「中国は北朝鮮よりも韓国を重視している」との楽観的な見方も広がっていたが、冷水を浴びせられた形になった。
【ソウル米村耕一】米軍は10日、核弾頭を搭載できるB52戦略爆撃機1機を米領グアムから韓国へ派遣し、韓国空軍の戦闘機などと共にソウルの南に位置する烏山(オサン)周辺を低空飛行した。米韓軍の連携を誇示し、4回目の核実験を強行した北朝鮮をけん制するのが狙いだ。米太平洋軍のハリス司令官は声明で「韓国と日本という同盟国を守り、米本土を防衛する強固な決意を示すものだ」と述べた。 B52の派遣には、韓国が米国の核兵器によって守られていることを明確に示す狙いがある。韓国に駐留する米第7空軍のオショネシー司令官は声明で「米軍による韓国防衛のための献身には、通常兵器および核の傘による抑止が含まれる」と強調した。 この記事は有料記事です。 残り504文字(全文805文字)
首脳会談後、記者会見を前に談笑する安倍晋三首相(左)とインドのモディ首相=ニューデリーの迎賓館で2015年12月12日午後0時11分、金子淳撮影 【ニューデリー野口武則】安倍晋三首相は12日、インドのモディ首相とニューデリーで会談し、原発輸出を可能とする原子力協定を締結することで原則合意した。実現すれば核拡散防止条約(NPT)未加盟国とは初めて。安倍首相はインドが核実験を実施した場合は協力を停止すると伝えた。今後、協定の文言を調整し、正式合意を目指す。 安倍首相は会談後の共同記者発表で、インドが2008年に表明した核実験のモラトリアム(一時停止)に言及し「協定は平和的目的に限定する内容を確保した」と強調した。モディ首相は「我々が共有したコミットメント(約束)を必ず守る」と表明した。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く