うろこが透明な珍しいアユが先月下旬、岐阜県瑞穂市の養殖池で見つかっていたことが分かった。 この「透明アユ」は体長15センチ。同市の水産会社で養殖している若アユ30万匹のうち、1匹だけ筋肉やエラがうっすらと透けて見えていた。同社は40年ほど前から年間50万匹を養殖しており、同社役員の男性(53)は「養殖方法は変わっていない。なぜ透明になったのかわからない」と驚いていた。 同県河川環境研究所によると、金魚や観賞用のメダカでは、まれに突然変異でうろこが透明な個体が生まれることがある。しかし、アユがこうした突然変異を起こした事例の研究報告はないという。 同研究所は「透明アユ」を譲り受け、水槽で育てていたが、今月初旬に死んだ。死因も不明で、桑田知宣(くわだとものり)・資源増殖部長は「なぜ透明になったのか詳しく研究できなかったのは残念」と話している。