ブックマーク / huyukiitoichi.hatenadiary.jp (7)

  • 土地をどう扱うかで、人間の健康も変わる──『土と脂: 微生物が回すフードシステム』 - 基本読書

    土と脂: 微生物が回すフードシステム 作者:デイビッド・モントゴメリー,アン・ビクレー築地書館Amazonこの『土と脂』はこれまで『土と内臓』、『土・牛・微生物』など土と人間の関係を様々な観点から解き明かしてきたデイビッド・モントゴメリーにとっての四作目、アン・ビクレーとの共著としては二作目となっている。モントゴメリーはワシントン大学地質学の教授で、ビクレーは流域再生、環境計画などに関わりを持つ生物学者だ。 近年、腸内細菌が健康に重要だとか、痩せるためにはこれがいい/これをべると太るといった情報がよく出回るようになって、健康にいい材がよく取り沙汰されるようになった。野菜は重要で、糖質や赤身肉は悪で──といったように。しかし著者らによれば、人間の健康について考えるのであれば、「何をべるか」だけでなく、「べるものそれ自体の栄養素」にも注目すべきなのだという。 普通の料品店の人参は、私

    土地をどう扱うかで、人間の健康も変わる──『土と脂: 微生物が回すフードシステム』 - 基本読書
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    aaa41 2024/09/13
  • 『サピエンス全史』のハラリがはじめて現代の諸問題を真正面から取り扱った最新刊──『21 Lessons: 21世紀の人類のための21の思考』 - 基本読書

    21 Lessons: 21世紀の人類のための21の思考 作者:ユヴァル・ノア・ハラリ出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2019/11/19メディア: 単行『サピエンス全史──文明の構造と人類の幸福』で、「虚構を操る力こそが人類を生き残らせた」という観点から過去を。続く『ホモ・デウス──テクノロジーとサピエンスの未来』では、生命の遠い将来を研究し、「これから先、人類は何に取り組むのか」と問いかけたユヴァル・ノア・ハラリの新作『21 Lessons』は、ハラリがはじめて現代の諸問題を真正面から取り扱った一冊だ。 これまでハラリが何千年に渡る過去、そして未来をその射程に入れてきたが、書ではこの数十年、場合によっては数百年までの社会的、経済的、政治的危機を中心に取り扱っている。たとえば、雇用の減少、年々難しくなる教育、世界的な気候変動などなどである。ハラリはあいもかわらず明確な語り口

    『サピエンス全史』のハラリがはじめて現代の諸問題を真正面から取り扱った最新刊──『21 Lessons: 21世紀の人類のための21の思考』 - 基本読書
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    aaa41 2020/01/07
    サピエンス全史に続き、今こちらの本をオーディブル で聞いています!物事を改めて考えてみるためのきっかけとして良書だと感じています。こちらの記事も大変参考になりました!
  • 整理をしないという整理──『アンチ整理術』 - 基本読書

    アンチ整理術 作者: 森博嗣出版社/メーカー: 日実業出版社発売日: 2019/11/08メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る森博嗣氏の新刊である。今回のテーマは「整理術」──というが、長年森氏の日記を読んでいる人からすれば当然わかるように、氏の家は雑然としている。物がたくさんあって、なんというか、好きなものがそこら中に転がっているような大人の子ども部屋みたいな、夢のイメージがある(写真以外では一度も見たことがない)。 整理をしないという整理 そういうわけなので氏は「整理」をしない人なのである。だから書のタイトルも「アンチ整理術」になっている。つまるところ、氏にとっての整理術とは整理をしないことである。その理由も理屈が通っている。整理する時間があるならば、研究や創作や工作を少しでも前進させたい、だから整理なんてしてられない、そもそも何かを作っている時というのは必

    整理をしないという整理──『アンチ整理術』 - 基本読書
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    aaa41 2019/11/13
    文章を書いたり、何かしら作業するときは周囲が雑然とする。すごくよくわかる。あっちを開いて、こっちを開いてするのだから。
  • BIを導入したら本当に人は働かなくなるのか?──『みんなにお金を配ったら──ベーシックインカムは世界でどう議論されているか?』 - 基本読書

    みんなにお金を配ったらー―ベーシックインカムは世界でどう議論されているか? 作者: アニー・ローリー,上原裕美子出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2019/10/11メディア: 単行この商品を含むブログを見るベーシックインカムという、最低限所得保障の考え方がこの世に存在する。簡単に説明すれば、一月3万なり10万なりを、制限をつけず全国民に配布しちゃいましょう、という考え方である。「え、毎月10万貰えたらメッチャ嬉しい、やったー!」と気分が沸いてくるが、実際には利点に関しても欠点に関しても様々な議論がある。 BIの想定される利点と欠点 たとえば、そもそも財源をどうするんだ、という問題がある。また、全国民に配分するということは、金持ちにも同様に配るわけなので、貧困者を狙い撃ちにしたほうがもっと効果的なんじゃない? 説もある。他にも、毎月10万も(仮に)もらえたとしたら、人々は働かなくな

    BIを導入したら本当に人は働かなくなるのか?──『みんなにお金を配ったら──ベーシックインカムは世界でどう議論されているか?』 - 基本読書
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    aaa41 2019/10/15
    ベーシックインカムには期待してます。でも正解は無いし、様々な視点での社会実験も必要でしょうね。
  • 私人としての側面からみえてくるもの──『岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。』 - 基本読書

    岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。 作者: ほぼ日刊イトイ新聞,100%ORANGE出版社/メーカー: 株式会社ほぼ日発売日: 2019/07/30メディア: 新書この商品を含むブログを見る任天堂の社長だった岩田聡さんの言葉を厳選し、編集し、まとめたになる。ほぼ日刊イトイ新聞にて編集されており、構成の元になった原稿はほぼ日掲載の対談が多く、それ以外のものも「社長が訊く」から持ってきたものなので、内容の多くはWebで読めるものである。僕は岩田聡さんのファンでほぼ日も読んでいたから見覚えのない文章というのはほとんど存在しなかったが、でも抜群におもしろかった。 岩田さんが任天堂の社長になるまでの個人史を語っている「岩田さんが社長になるまで。」。岩田さんの仕事観、どうやってHAL研究所をまとめあげ、その後桁の違う大企業である任天堂でマネージメントを行ってきたのかを語る「岩田さんのリーダー

    私人としての側面からみえてくるもの──『岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。』 - 基本読書
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    aaa41 2019/08/12
    岩田さん、読みたいと思っています。 楽しみになりました!
  • 多文化を乗せた宇宙船の、長い旅路──『銀河核へ』 - 基本読書

    銀河核へ 上 (創元SF文庫) 作者: ベッキー・チェンバーズ,細美遙子出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2019/06/28メディア: 文庫この商品を含むブログを見る銀河核へ 下 (創元SF文庫) 作者: ベッキー・チェンバーズ,細美遙子出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2019/06/28メディア: 文庫この商品を含むブログを見るまずなんといっても表紙のイラスト・デザインの素晴らしいこの『銀河核へ』は、カリフォルニア在住のベッキー・チェンバーズのデビュー作だ。 もともとクラウドファンディングのキックスターターで執筆資金を集めて個人出版されたものが人気となって──という近年、特にアメリカSFではありがちな(個人出版という観点ではそうだけど、最初がクラウドファンディングなところは珍しいかな)ルートで人気に火がついた作。読み終えてみれば、なるほど確かにこれは今の時代、読者に求め

    多文化を乗せた宇宙船の、長い旅路──『銀河核へ』 - 基本読書
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    aaa41 2019/07/29
    とても興味が湧きました!読んでみようと思います!
  • 読者に見事な魔法をかけてくれる、マジック&ロボットSF──『魔法を召し上がれ』 - 基本読書

    魔法を召し上がれ 作者: 瀬名秀明出版社/メーカー: 講談社発売日: 2019/05/16メディア: 単行この商品を含むブログを見る瀬名秀明さんによるマジック&ロボットな近未来SF小説である。僕は装丁が気に入ったのとけっこうなボリュームがあったのでそのへんの期待感から手にとったのだけれども、たいへんに素晴らしい傑作。冒頭、レストラン《ハーパーズ》で料理が出る前のお客にマジックを披露しているマジシャンの青年ヒカルが、最初の大失態をしでかすまでのシークエンスは特に素晴らしく、この世界に集中力を根こそぎ持っていかれてしまい、降りるはずだった駅を過ぎてしまったぐらいだ。 優れたマジシャンは観客の注意を引きつけ、自在にコントロールすることで驚きを演出するが、書を読んでいる時の感覚はまさにそれである。小説を読んでいて降りる駅で降りられない経験なんて僕はほとんどしたことがない(2,3回ぐらいだと思う

    読者に見事な魔法をかけてくれる、マジック&ロボットSF──『魔法を召し上がれ』 - 基本読書
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    aaa41 2019/05/31
    ゆっくり読みたい書評です。
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