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ブックマーク / ameblo.jp/yusaku-ohkubo (4)

  • 『大塚(2020)「統計学を哲学する」を読む』

    光栄にも大塚淳先生より新著「統計学を哲学する」(名古屋大出版会: 以下「書」)を御恵投いただきました。御礼に替えて、簡単に内容を紹介し議論をしていこうかと思います。特に書が導入した「存在論」「意味論」「認識論」という三つの区別の意義を大久保の視点から論じます。最後に、私が関心を持った今後の展開について言及します。 ・はじめに 科学哲学とは、どのような分野なのだろうか。もちろん私が考えるにはあまりにも大きすぎる問だが、他の人に紹介するなら「科学における概念や論争を分析すること」あるいは「ある学術的主張の背後で暗黙的に措定されている前提を分析すること」と答えるかもしれない。書の著者がTwitter述べた通り、 Jun Otsuka@junotk_jp あと哲学っていうと論理が及ばないところを棍棒で殴り合う、っていうイメージがあるみたいだけど、それは全くの誤解ですね。むしろ私のイメージする

    『大塚(2020)「統計学を哲学する」を読む』
  • 『A. Gelman "Philosophy and the practice of Bayes"』

    先日、生態学や動物行動学系と科学哲学の研究者・大学院生が統計数理研究所に集まってセミナーを開催しました。 私はA. Gelmanによる表題の論文に関して内容を紹介しました。 以下に論文へのリンクと、セミナー時に配布したレジュメを添付します。 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/j.2044-8317.2011.02037.x https://www.dropbox.com/s/qurwsw9ixfw7ln9/Philosophy%20and%20the%20practice%20of%20Bayesian%20statistics.docx.pdf?dl=0 ごく簡潔にGelmanの主張を紹介すると、 1. ベイズ統計学は、科学哲学の”ベイズ主義”の影響をうけて長らく以下のように解釈されてきた: ・ベイズ統計は、データを使って事

    『A. Gelman "Philosophy and the practice of Bayes"』
  • 『「数理科学を使えば統計の”主義”を争う必要ない」という主張について検討する』

    ・はじめに 統計学の歴史では、頻度主義とベイズ主義という異なる立場の方法が存在し、違いに論争を繰り広げてきました。しかし、近年の統計学者の中には「現代の統計学は数理的な方法に基づいているから、主義の争いは解決した」と考える人もいるようです(この立場のことを、この記事では便宜的に「統計数理による主義不要論」と呼ぶことにします)。この記事では、「統計数理による主義不要論」に対して私なりの反論を考えてみることにします。論点は、以下の3つです。 1.     「“数理的な方法”を使っても、主義の争いが解決しない」ということを示唆する事実が存在する 2.     頻度主義とベイズ主義の論争を「どちらの方法が正しいか」という争いとして捉えると論争の全体像を見誤る 3.     WAICに代表される現代ベイズ法の意義は、「数理によって主義の争いを解決した」のではなく「仮にあなたが頻度主義的な価値観を重視

    『「数理科学を使えば統計の”主義”を争う必要ない」という主張について検討する』
    abrahamcow
    abrahamcow 2020/04/29
    むずかしい。よくわからない……。
  • 『モデル選択と情報量規準 part 5 複雑なモデルでAICやBICが使えないことの例』

    人はやがて死ぬ 統計学、科学哲学、その他分野など、勉強した内容の忘備録と売名を兼ねてブログ始めました。 ちょうどMCMC法を使って変曲点回帰を行っている。 変曲点回帰とは、通常の回帰モデルに 「ある点を境に、回帰パラメータ(傾きや切片)が変化する」 という仮定を加えてfittingを行うモデルである。 各種回帰パラメータに加えて、変曲点の位置も推定できる。 わかりやすい説明は、以下のページを参照されたい。 http://abrahamcow.hatenablog.com/entry/2015/09/08/172307 早速だが、事後分布の密度プロットを見てみよう。今回は各パラメータの事前分布に、非正則な一様分布を与えたので、この図は推定された尤度関数としてみることができる。5000回のwarm-upと20000回のサンプリングを行った結果、全てのパラメータが十分に収束した(Rhat<1.0

    『モデル選択と情報量規準 part 5 複雑なモデルでAICやBICが使えないことの例』
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