さっき、日銀の白川総裁による講演の邦訳を読んでいた。 アジアにおける金融:バンキング・ビジネスと資本市場 (国際コンファレンス・前夜ディナーレセプション(日本証券業協会主催)における基調講演の邦訳, 2/9/2012) (以下引用) もともとアジアの金融機関は、「国内預金をベースに貸出を行う」という伝統的な――あるいはベーシックな――ビジネス・モデルに立脚してきました。実際、アジア各国の貸出/預金比率をみると、100%を下回る国が大半を占めています(図表1)。国内預金を主たる資金調達源とするビジネス・モデルは、ホールセール市場への調達依存度が高い場合に比べて、資金流動性リスクが低いと考えられますが、今回の金融危機においては、この点もアジアの金融機関にとってプラスに働いた可能性があります。 確かに、日銀総裁が言うとおり、アジアの銀行の預貸率は100%以下(=預金が貸出金を超えている)に固まっ