南海電鉄の関西空港駅に設けられたエスカレーターで、車輪付きのキャリーバッグなどの手荷物が落下する事故が増えている。 駅員が確認した件数で、昨年は91件発生。前年の1・4倍に増加し、過去5年で最多になった。キャリーバッグの普及に加え、格安航空会社(LCC)の就航による駅利用者の増加が原因とみられ、南海電鉄は注意を呼びかけている。 同社は落下事故が目立ち始めたため、2008年から、駅員が気づいた件数を集計。11年までは50~70件だったが、昨年急増した。今年も既に8件発生し、昨年を上回るペースだ。 大半が改札がある階から、ホームに下りるエスカレーターで起きており、荷物を前に置いたまま携帯電話を操作するなどしていて、転がり落ちるケースが多いという。高さ7・6メートルのエスカレーターの途中から荷物が転落し、下にいる人にあたって打撲や擦り傷などのけがをしたこともあった。