社会学者・宮台真司の映画批評集『崩壊を加速させよ 「社会」が沈んで「世界」が浮上する』の刊行を記念して5月29日に行われた、宮台真司とHip HopクルーDos Monosのトラックメイカー/ラッパーである荘子itのトークイベント。本イベントが初対面となった宮台と荘子itだが、その後のやりとりを経て、今回は宮台、荘子it両氏がそれぞれ加筆した原稿を対談形式にて掲載する。 イベントでのトーク内容に加えて、宮台のキリスト教的価値観や作品における「軽さ」の重要性をより詳細に記述、2人が模索する現代の批評のあり方、ひいては社会への向き合い方をより深く知ることができる内容となっている。 体験質パターンの引き出しをベースにした批評の形式 宮台真司(以下、宮台):はじめまして。荘子itさんが今27歳で、僕が62歳だから、下手したら僕の孫でも不思議はないくらいの世代ですね(笑)。 荘子it:うちの親と同じ
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