原発回帰に向けた動きを加速するメローニ政権 イラン発のエネルギーショックを受けて、イタリアでも原発回帰に向けた動きが加速している。イタリアは1986年に当時のソ連(現ウクライナ)に発生したチェルノブイリ原発事故を受けて、国内に4基あった原発を1990年までに閉鎖した経緯がある。いわば脱原発の先進国だが、右派の政治家にとっては、その再稼働が長年の悲願だった。 その理由は、脱原発の直後からイタリアは慢性的な電力不足に苛まれることになったからだ。イタリア経済が低迷した大きな要因の一つが不安定な電力事情にあるという認識から、産業界寄りの立場を取る右派の政治家は、原発の再稼働を模索し続けた。中道右派の重鎮であったシルヴィオ・ベルルスコーニ元首相も、その一人だった。 ベルルスコーニ元首相は、第4次政権の末期に当たる2011年6月に原発の再稼働の是非を問う国民投票を実施した。しかし、福島第1原発事故の直

