夏休み真っ最中。子どもの自由研究や宿題は鉄道をテーマに――。関西の鉄道各社が、小学生向けのイベントを競い合っている。背景には、子どもの鉄道離れへの危機感と、「勉強なら親も一緒に乗ってくれる」という期待感がある。 1日、大阪市営地下鉄の鶴見検車場(大阪市鶴見区)。ヘルメット姿の子どもたちが、クレーンでつり上げられた車両を見上げていた。首には「宿題応援シート」。「電車はどうやって走るの?」といった質問と、答えを記入する欄がある。車庫同士をつなぐ「秘密のトンネル」を地下鉄で走ったり、車両の下にもぐったり。職員にマンツーマンで質問する時間もあり、4時間近くを過ごした。 堺市中区の山崎花鈴(かりん)さん(11)は「想像していたよりずっと楽しかったし、宿題も片付いた」。父の太一さん(37)は「ただの見学ではなく、自由研究についてきっちり考えられたイベント。すごいと思った」と振り返った。 定員上回る応募