米トランプ政権の新たな環境保護局(EPA)長官に17日、温暖化対策に批判的なスコット・プルイット氏が就任した。石油会社と近いトランプ政権は、温暖化対策をレガシー(遺産)としてきたオバマ政権下での政策を一変させようとしている。世界2位の温室効果ガス排出国、米国の動きが国際的枠組み「パリ協定」の実行に影を落とす。 プルイット氏はオバマ政権の温暖化対策に批判的で、オクラホマ州司法長官としてEPAの環境規制の撤廃を求めて10件以上の訴訟を起こし、規制反対の急先鋒(きゅうせんぽう)として知られる。17日、就任の宣誓をした。 プルイット氏は過去に「米国は不必要な環境規制で数十億ドルが無駄になっている。環境保護とビジネスの自由の両方を大事にする」と発言。二酸化炭素の排出削減よりも国内の水や土壌汚染対策を優先するとしている。 トランプ氏も近く大統領令を出…