タグ

ブックマーク / shiba710.hateblo.jp (12)

  • 1998年という「音楽シーンの特異点」、そして、その時にhideがいた場所 - 日々の音色とことば

    5月2日は、hideの21回目の命日。 毎年開催されてきたhideを偲ぶ会のことは、ニュースにもなっていた。 www.asahi.com 僕自身は、リアルタイムでリスナーではあったものの、熱心に追いかけてきたファンだったというわけではない。 それでも、ここのところ、平成の日音楽のヒストリー、特に00年代以前には強くあった「洋楽と邦楽の壁」という問題について考えているときに、hideの存在がとても重要だったんだということを改めて考える機会があった。 そして、hideが残した「ピンク スパイダー」という一曲が、いろんな意味で時代の先を行っていたんだ、と考えるきっかけがあった。 というのも、最近、『オルタナティブロックの社会学』を著した南田勝也さんが編著に携わった『私たちは洋楽とどう向き合ってきたのか――日ポピュラー音楽の洋楽受容史』というを読んだから。 私たちは洋楽とどう向き合ってきた

    1998年という「音楽シーンの特異点」、そして、その時にhideがいた場所 - 日々の音色とことば
    advblog
    advblog 2019/05/04
  • 望月優大『ふたつの日本』と、移民家族の歌としてのキリンジ「エイリアンズ」 - 日々の音色とことば

    ■これは「彼ら」の話ではなくて、「私たち」の話 望月優大さんの新刊『ふたつの日 「移民国家」の建前と現実』を読んだ。 いろんなことを考えさせられる、とても興味深いだった。 の内容は、タイトルのとおり、「いわゆる移民政策はとらない」というスタンスを取り続ける政府の“建前”と、労働力を求める企業の“現実”によって引き裂かれ、在留外国人たちが複雑な立場に置かれ続けている日という国の構造を精緻にルポルタージュしたもの。文にはこんな風に書かれている。 日で暮らす外国人は増えている。人工の2%といえば先んじる欧米などの移民国家に比べてまだまだ少ないが、確実にその数も、割合も増え続けている。そして、政府が急いで「特定技能」の在留資格新設へと走ったことからもわかるように、今後もしばらくその趨勢は変わらないだろう。「日人」は減っていく。そして「外国人」は増えていくのだ。自然にそうなったのではな

    望月優大『ふたつの日本』と、移民家族の歌としてのキリンジ「エイリアンズ」 - 日々の音色とことば
    advblog
    advblog 2019/04/02
  • 星野源とRADWIMPSが対峙してきた「邪悪」について - 日々の音色とことば

    久々のブログ更新。いろいろと〆切を抱えててこっちに書く時間がなかなかとれないんだけど、これはちょっと記録しておかざるを得ないよね。 だって、11月から12月にかけての1ヶ月のうちに僕の観測範囲の中心である日音楽シーンから、素晴らしいアルバムがどんどんリリースされているわけだから。ちゃんと自分なりにそれをどう受け止めたかを書き記しておかないと、流れていってしまう。 そういうことのために僕のブログはあるのでね。 まずはなんと言っても、星野源『POP VIRUS』。まあ年間ベスト級の一枚であることは間違いないでしょう。 POP VIRUS (CD+Blu-ray+特製ブックレット)(初回限定盤A)(特典なし) アーティスト: 星野源 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント 発売日: 2018/12/19 メディア: CD この商品を含むブログ (2件) を見る 三浦大知『球体』と新曲

    星野源とRADWIMPSが対峙してきた「邪悪」について - 日々の音色とことば
    advblog
    advblog 2018/12/28
  • 『この世界の片隅に』と、「右手」が持つ魔法の力 - 日々の音色とことば

    今日は、映画『この世界の片隅に』についての話。 もうすでにいろんなところで評判になっている。たくさんの人が心を揺り動かされている。絶賛されている。「映画館で観るべきだ」って言っている。僕も同意。名作だと思う。だから付け加えることはないかなとも思ったんだけど、やっぱり自分が感じたことを書いておこう。 僕は試写のときと、公開翌日と、2回観た。どちらも、途中から気付いたら涙ぐんでいた。なんと言うか、「感動を体感する」ってこういうことなんだと思った。原作は読んでいたから話の筋はわかっていたけれど、そういうこととは関係なしに、伝わってくるものがあった。物語というものの持つ質的な力に触れたような感覚があった。 最初の感想ツイートは以下。 『この世界の片隅に』観てきました。試写含めて2度目だったけどやっぱり涙ぐんでしまった。「描く」ということについて徹底的に貫いた作品だと思った。すずさんが絵を描く人だ

    『この世界の片隅に』と、「右手」が持つ魔法の力 - 日々の音色とことば
    advblog
    advblog 2016/12/01
  • 虚構と現実は逆転する――『シン・ゴジラ』感想 - 日々の音色とことば

    『シン・ゴジラ』を観た。ゾクゾクした。おもしろかった。というか「すげえ……」という感想だった。終わったときに自然と拍手してしまった。 shin-godzilla.jp そしてこれは、ただ単におもしろいだけでなく、観た人の胸に「刺してくる」作品だということも痛感した。少なくとも僕はそういう余韻が残った。 『シン・ゴジラ』は、エンタテインメントに徹しているのは大前提で、でも、東日大震災を経た2010年代の日を、時代というものをちゃんと照射している。1954年に公開された初代『ゴジラ』がそうであったように。きっといろんな人が、いろんなことを言うだろう。言いたくなるだろう。なぜならこれは踏みこんでくる作品だから。 僕は特撮映画のマニアではないし、これまでのシリーズもハリウッド版のゴジラもろくに観てない人間なので、そっち方面の深い考察とかオマージュの指摘みたいなものは他の人にまかせようと思う。

    虚構と現実は逆転する――『シン・ゴジラ』感想 - 日々の音色とことば
    advblog
    advblog 2016/08/02
  • BABYMETALと「第3次ブリティッシュ・インヴェイジョン」の時代 - 日々の音色とことば

    今日はBABYMETALの話。ニューアルバムの『METAL RESISTANCE』がいよいよすごいことになってきている。 聴いた瞬間「名盤!」と直感するクオリティだったけれど、おそらく今年を代表する一枚になると思います。今出てる『ミュージック・マガジン』にはここに至るまでの道程を解説した原稿を書きました。 ミュージックマガジン 2016年 04 月号 出版社/メーカー: ミュージックマガジン 発売日: 2016/03/19 メディア: 雑誌 この商品を含むブログ (1件) を見る が、ここで書くのはそこからの話。 www.asahi.com ニュースにもなっていた。アメリカのビルボード・アルバム・チャートで39位。ハード・ロック部門では2位、ロック部門では5位になっている。日人アーティストがトップ40位以内に入ったのは「坂九以来の快挙」だという。 各国チャートの結果はこんな感じ。 日

    BABYMETALと「第3次ブリティッシュ・インヴェイジョン」の時代 - 日々の音色とことば
    advblog
    advblog 2016/04/14
  • ようやく音楽が「プラスチック製の円盤」から解き放たれつつある(追記あり) - 日々の音色とことば

    ここ数年、繰り返し繰り返し「CDが売れない」とか「音楽不況だ」とか悲観的な物言いをしてもしょうがないと言ってきたわけだけど、ようや日でも状況が変わりつつある気がします。音楽がようやくCDというプラスチックの円盤から解き放たれつつある。そんな気がします。今日はその話の現状報告。 ■音楽は“所有するもの”から“アクセスするもの”へ おそらく2015年は、後から振り返って「長らく遅れていた日音楽業界の構造にようやく変化の端緒が訪れた年」ということになりそうな気がします。というか、そうじゃないとヤバいよな!という危機感もある。テクノロジーの進化で音楽の聴かれ方がここまで抜的に変わりつつあり、それがリスナーにとってもアーティストにとっても当たり前の選択肢になりつつある以上、それに適応していった方が正解だろうという、当たり前の感覚です。 一体どういう変化なのか。 一言で言えば、それは「音楽の消

    ようやく音楽が「プラスチック製の円盤」から解き放たれつつある(追記あり) - 日々の音色とことば
    advblog
    advblog 2015/06/05
  • ニコニコ超会議で見てきたライブ演出の未来 - 日々の音色とことば

    ニコニコ超会議2015に行ってきました。 今年で4年目。初年度から参加してますが、徐々に規模と熱気を拡大してる印象。今年は幕張メッセイベントホール、9~11ホールもフルに使っていて、1日目の4/25だけの参加でしたが、動線や休憩場も含めたイベントとしての居心地の良さも増していた感じでした。 www.chokaigi.jp 発表によると、会場総来場者数は15万1115人だったそうな。2012年の初年度が9万2384人、2013年が10万3561人、2014年が12万4966人だから、見事に右肩上がりの来場者数。いよいよ00年代〜2010年代の社会現象の一つとして後に記録されてもおかしくない一大「文化祭」になってきてる感があります。 というわけで、今回は「ニコニコ超会議2015」に行ってみて、考えたこと。 ■「ニコニコのすべて(ほぼ)を地上に再現する」は当か まず、公式サイトやいろんなニュー

    ニコニコ超会議で見てきたライブ演出の未来 - 日々の音色とことば
    advblog
    advblog 2015/04/28
  • サム・スミスとUber、そして新しい時代のマーケティングについて - 日々の音色とことば

    ■貴重なライブと、その先への期待 サム・スミスのライブを観てきました。しかもUberのキャンペーンで当選して、黒塗りハイヤーで行ってきた。めちゃ貴重な体験をしました。というわけで、今日はその話。 待望の初来日。場所は鶯谷の東京キネマ倶楽部。感想から言うと、当に素晴らしかった。圧倒的に歌が上手い。もうそれ以上余計なこと言わなくていいんじゃない?ってくらいのパフォーマンス。チェロ、ピアノ、ギターというシンプルなバンド編成で、リズム楽器のないアコースティックなアレンジだからこそ、彼の声が持つ色気と浸透力がストレートに伝わってくる。 セットリストは6曲。 ニルヴァーナ アイム・ノット・ジ・オンリー・ワン グッド・シング ラッチ レイ・ミー・ダウン ステイ・ウィズ・ミー あっという間だった。おそらく、今回のライブはあくまでショーケース的な意味合いの強いものなんだろう。でも、痛感したのはグラミー賞を

    サム・スミスとUber、そして新しい時代のマーケティングについて - 日々の音色とことば
    advblog
    advblog 2015/02/19
  • 『アナと雪の女王』とグローバルポップの新潮流 - 日々の音色とことば

    (画像は公式サイトから) ■マルチデバイスのパッケージ すごいことになってる。7月16日に発売された『アナと雪の女王』のMovieNEXが初日で66万枚売れたというニュース。おそらくこれは初週で100万枚いくでしょう。 オリコンの調べによると、2014年7月16日に発売となった「アナと雪の女王」MovieNEXが発売初日だけで66万1000枚を売り上げ、オリコンデイリーBlu-ray Discランキングでいきなり首位を獲得した 過去のどの作品よりも売れてます:「アナと雪の女王」MovieNEX、発売初日だけで66万枚――BD累積売上の記録更新 - ITmedia LifeStyle http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/1407/16/news145.html 思わず僕も昨日買ってしまった。 「MovieNEX」って、DVDとBlu-Ray

    『アナと雪の女王』とグローバルポップの新潮流 - 日々の音色とことば
    advblog
    advblog 2014/07/17
  • 「一人の政治家が日本中のミュージシャンのクリエイティビティに火をつける現象」に名前をつけたい。 - 日々の音色とことば

    2014-07-06 「一人の政治家が日中のミュージシャンのクリエイティビティに火をつける現象」に名前をつけたい。 「一人の政治家が日中のアマチュア(プロ含む)ミュージシャンのクリエイティビティに火をつける現象」に名前をつけたい。「ムネオハウス系」ということでいいでしょうか。 — 柴 那典 (@shiba710) 2014, 7月 6 というわけで、今回は野々村竜太郎議員の話。もちろんわざわざ「ムネオハウス系」とか言わなくても、「MAD」でも「ナードコア」でもいいんですけれどね(このへんの言葉の違いとか細かい定義とか歴史的な経緯に関しては面倒なので詳しい人に譲ります) まずは振り返り。野々村竜太郎県議が、政務活動費の不自然な支出について釈明会見を行ったのが7月1日のこと。「号泣会見」のニュースは大きな話題になり、そこから数日のうちに数々のネタ動画が投稿された。ここ数日はこれらの動画のお

    「一人の政治家が日本中のミュージシャンのクリエイティビティに火をつける現象」に名前をつけたい。 - 日々の音色とことば
    advblog
    advblog 2014/07/06
  • AirbnbとUberとYelpを使ってNYを旅して思ったこと - 日々の音色とことば

    ■いろんなものを静かに覆していくような力を持った「便利さ」 一週間ほど、ニューヨークに行ってきました。古くからの友人に会ったり、いろいろ充実した旅行だったんですが、そのことは置いておいて。 今回の旅は、別にそれを目指していたわけではないんだけれど、結果的にホテルもタクシーもガイドブックも一切使わない旅行になったんです。代わりに使ったのが「Airbnb」と「Uber」と「Yelp」。どれもアメリカ発でここ数年で急速に拡大したP2Pな宿泊仲介サービスと配車サービス、そしてソーシャルな口コミのサービス。それがほんとに便利で、つくづく世の中変わったなーと思った。最近は日でもサービス展開してるので知ってる人も多いかと思う。というか僕もそれで知った。それぞれ公式サイトはこんな感じ。 使ってみての率直な実感は、端的に、すごく便利だった。そして、それはただ便利なだけじゃなくて、それは従来の仕事のあり方や

    AirbnbとUberとYelpを使ってNYを旅して思ったこと - 日々の音色とことば
    advblog
    advblog 2014/07/02
  • 1