気候モデルを用いた地球温暖化予測では、使用する気候モデルの信頼性が重要になります。そこで、この分野においてはその一助として、20世紀の気候再現実験が行われてきました。しかし、従来の研究では、煤(すす)に代表される炭素性エアロゾルの増加など一部の重要な気候変動要因が加味されていないために、結果は不十分であるとされていました。 今回の研究プロジェクトで野沢徹主任研究員が主導した「20世紀の気候再現実験」は、いままで加味されなかった変動要因を最大限考慮して計算していることが、大きな特徴です。 考慮された気候変動要因は8つ。(1)太陽エネルギーの変動 (2)大規模火山噴火に伴い成層圏にまで到達したエアロゾルの変化 (3)温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、ハロカーボン)濃度の増加 (4)1970年代半ば以降の成層圏オゾン濃度の減少 (5)人間活動に伴う対流圏オゾン濃度の増加 (6)工業活
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