全国各地で、明治時代以前に生まれた人の戸籍が次々と見つかっている。生きていれば150歳、はたまた200歳…と、すばらしい長寿だ。戸籍が抹消されないまま残っていたのが原因だが、果たして人が200歳まで生きるのは可能なのだろうか。 「人の寿命の限界は120歳くらいといわれ、130歳以上は戸籍が間違っていると考えてよいでしょう」と順天堂大大学院医学研究科の白澤(しらさわ)卓二(たくじ)教授(加齢制御学)は解説する。 白澤教授によると、ギネスブックの世界最高齢記録は122歳。「130歳」といった長寿が報告されることもあるが、戸籍制度がないなど生まれた年がはっきりしていないことが多く、誤りとみられている。 では今後、人の寿命の限界が伸びることはあるのか。その鍵となるのが、寿命をコントロールするといわれる「長寿遺伝子」だ。 白澤教授によると、人の細胞の中には老化や寿命をつかさどる長寿遺伝子が50個以上