【ローマ=南島信也】ローマ法王庁(バチカン)は4日、今年のノーベル医学生理学賞が世界初の体外受精児を誕生させたロバート・エドワーズ英ケンブリッジ大名誉教授(85)に決まったことについて不快感を示した。ANSA通信が伝えた。 バチカンで生命倫理問題を担当する生命アカデミーのパウラ委員長は「エドワーズ教授を選んだことは不適当である」と批判。コロンボ委員も「深刻な道徳的疑問を引き起こす」と懸念を表明した。 バチカンは、受精卵の段階で人間とみなす考え方をとっており、受精卵の中から最適なものを選んで子宮に戻し、残りを捨てる体外受精に対して反対の立場を示している。