(英エコノミスト誌 2013年6月29日号) ドイツが近く、もっと大きな役割やもっと戦略的な役割を果たすことを期待すべきではない。 ドイツのアンゲラ・メルケル首相(左)は外交の場で存在感を高めているが〔AFPBB News〕 ドイツのアンゲラ・メルケル首相と各国首脳との最近の会談のリストを見ると、ドイツは有力な外交大国の仲間入りを果たしたと思えるかもしれない。 この6月には、メルケル首相がロシアのウラジーミル・プーチン大統領をにらみ倒した。 プーチン大統領は、第2次大戦後にソ連軍兵士がドイツから略奪した芸術品も出展されていたサンクトペテルブルクでの美術展に、メルケル首相とともに参列することを取りやめると脅した。すると、メルケル首相はロシア訪問の予定を早々に切り上げる可能性があることを知らせた。 プーチン大統領は譲歩し、メルケル首相とともに美術展を訪問。メルケル首相はそこで素っ気なく、国際法