文化庁が平成7年度から毎年実施している「国語に関する世論調査」の20年度の報告書が発表された。今回調査は「日本語を大切にしているか」「読書について」「慣用句等の言い方・意味について」など5項目にわたっている。 国民が日本語についてどのように考えているのかという問いかけに、「大切にしている」と答えたのは、前回調査(このテーマでは13年度)よりも8ポイント増の実に76・7%だった。 10代で28ポイント増、20代で17ポイント増と、若い人々に「大切にしている」という答えが増加したのは、国語意識の健全化の表れと高く評価したい。 しかし、読書についての調査結果は衝撃的だ。1カ月に何冊本を読むかとの問いに、46・1%の人が「読まない」と回答しているのだ。前回調査(このテーマでは平成14年度)より9ポイントも読まない人が増えている。国民の「読書離れ」は恐ろしい勢いで広がっていると見なくてはならない。