靖国神社(東京都千代田区)に祭られた246万6千余柱の戦没者の遺書や手紙から100編を選んだ「国民の遺書 『泣かずにほめて下さい』靖國の言乃葉(ことのは)100選」(産経新聞出版)が出版された。靖国神社の全面協力を得た初の選集。太平洋戦争末期の特別攻撃隊員をはじめ戦没者が遺(のこ)した父母、妻子、弟妹、そして祖国への最期の言葉が収められている。今どきの若者たちは、65年前の同世代の思いをどう受け止めるのだろうか。 靖国神社は昭和35年から境内の掲示板に毎月1通ずつ、戦没者の遺書や遺詠、手紙を掲示している。これまで靖国神社発行の冊子「英霊の言乃葉」(1〜9集)にまとめられてきたが、靖国神社でしか買えなかった。今回、漫画家の小林よしのりさん(56)が100編を選び、靖国神社史料課が解説をつけた。 沖縄戦で戦死した29歳の渡辺研一陸軍中尉は妻へこうつづった。 《愛する日本、その國に住む愛する人々