筑波大学の研究最前線へ - TSUKUBA JOURNAL
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レモンに多く含まれるポリフェノールの一種「エリオシトリン」に中性脂肪を抑制するなど肥満防止に効果があるとする研究成果を、三重大学の田中利男教授(薬理学)らのグループが発表した。 英科学誌ネイチャー系の電子雑誌「サイエンティフィック・リポーツ」に論文が掲載された。 田中教授は、レモンが多用される地中海料理を食べる人たちに肥満や循環器疾患が少ないとする欧米の医学論文に着目。遺伝子配列がヒトと似ている熱帯魚のゼブラフィッシュを複数のグループに分け、エリオシトリンを加えた餌などをそれぞれ4週間投与して肥満との関係を調べた。 通常の餌を与えたゼブラフィッシュでは、血液1デシ・リットル当たりの中性脂肪が平均約400ミリ・グラムだったが、高脂肪の餌を与えたゼブラフィッシュは同約600ミリ・グラムとなった。 一方、高脂肪の餌にエリオシトリンを混ぜて与えた場合は、同約400ミリ・グラムに抑えられた。 ヒトの
レモンの成分に脂肪肝を抑える働きがあるのを、三重大大学院医学系研究科の田中利男教授(63)らのグループが発見し、29日に発表した。15日付の英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」電子版に掲載された。 飲料大手のポッカサッポロフード&ビバレッジ(名古屋市)との共同研究。地中海料理を好むイタリア、スペイン人らに、ほかの西洋人に比べて心筋梗塞(こうそく)や脳卒中などの循環器疾患の発症が少ないことに注目し、地中海料理に多く使われるレモンとの関係を調べた。 まず、淡水魚のゼブラフィッシュに高脂肪食とともに、レモンの果汁や皮に含まれるポリフェノール成分「エリオシトリン」を与えた。えさに1%入れると血中の中性脂肪の濃度が、高脂肪食を与えなかった場合と同じくらいまで抑えられた。ヒトの肝細胞を培養して脂質を加えた実験でも、同様に脂肪の蓄積を抑える効果があった。
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