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  • TSUKUBA FRONTIER #046:バイオアッセイで探る食資源の機能性 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL

    生命環境系 礒田 博子(いそだ ひろこ)教授 PROFILE 筑波大学生命環境系 教授/地中海・北アフリカ研究センター長、テーラーメイドQOLプログラム開発研究センター長、産総研筑波大薬資源工学OILラボ長、国際農林水産業研究センター監事、文部科学省科学技術・学術審議会国際戦略委員を務める。2004年から地中海・北アフリカ研究センターで、地中海の薬資源(オリーブ、アロマ薬用植物等)の機能性成分探索とメカニズム解析を進めている。専門は品機能学、天然物創薬。 天然物のチカラを見つけ出す 伝統的にべられてきた材やハーブの中には、体に良い、薬効があるとされるものが数多く知られています。それらの効能の科学的なエビデンスを得るための鍵がバイオアッセイ。 そこに含まれる化合物が持つ機能を、生物材料を用いて評価する手法です。 これを駆使して、地中海や北アフリカ地域のの秘密を探ります。 資源が

    TSUKUBA FRONTIER #046:バイオアッセイで探る食資源の機能性 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL
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    agrisearch 2024/08/06
    生命環境系 礒田博子教授
  • 高山の樹木ダケカンバで、祖先的な二倍体の系統を発見 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL

    ダケカンバは日の高山やロシアの寒冷・多雪地に広く分布する樹木です。通常はゲノムを4セット持つ四倍体ですが、四国・紀伊半島の種はゲノムを2セットしか持たない二倍体で、より祖先的なことが分かりました。厳しい環境に適応した種の歴史を解く手がかりとなることが期待される成果です。 通常の生物はゲノム(全遺伝情報)を2セット持っており、これを二倍体と呼びます。倍数体は通常より多くのゲノムを持つ生物のことで、ゲノムが増える倍数化は種の多様化の大きな駆動要因です。一般に倍数体はより大きな器官を形成するため、栽培植物(例えばコムギやカキなど)として多く利用されています。また、野生植物の倍数体は乾燥・寒冷条件の地域に多く分布する傾向にあり、倍数化の過程を追うことは、種が厳しい環境にどのように進出したのかを理解する鍵となると考えられます。 ダケカンバ(カバノキ科カバノキ属)はゲノムを4セット持つ四倍体とし

    高山の樹木ダケカンバで、祖先的な二倍体の系統を発見 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL
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    agrisearch 2024/08/06
    2024/7/22
  • 半倍数体ハダニ近縁2種の山岳地域での二次的接触帯の存在と交雑状況を解明 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL

    標高による棲み分けが見られ、半倍数体生物であるハダニ近縁2種を対象に、二次的接触帯の存在や、そこでの交雑、遺伝子浸透状況を調べました。その結果、静岡県から九州にかけた山岳地帯で広範な二次的接触帯の存在が示唆され、遺伝子浸透は極めて低いながらも、2種間の交雑が検出されました。 地球上の生物多様性は、種分化の繰り返しにより生み出されており、種分化機構の解明は重要な研究課題の一つです。特に、生殖的隔離が不完全な近縁種間で、それぞれがある程度分化した後に分布が拡大して、二次的に接触帯が形成されている場合、そこでの交雑や遺伝子浸透状況は重要な情報です。しかし、これまで種分化研究は二倍体生物を中心に進められており、遺伝システムが異なる半倍数体生物については、あまり調べられてきませんでした。 研究では、半倍数体であり、標高による棲み分けが見られるススキスゴモリハダニ種群2種を対象に、静岡県天城山にて形

    半倍数体ハダニ近縁2種の山岳地域での二次的接触帯の存在と交雑状況を解明 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL
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    agrisearch 2024/08/06
    「半倍数体であり、標高による棲み分けが見られるススキスゴモリハダニ種群2種を対象に、静岡県天城山にて形成される二次的接触帯の存在、およびそこでの交雑や遺伝子浸透状況」
  • アオウミウシを卵から成体まで育てることに世界で初めて成功 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL

    アオウミウシを実験室内で卵から成体まで育て、種の幼生の着底過程、幼若体への変態過程、幼若体の成長過程の観察に成功しました。着底後の成長過程は、外部形態の変化に基づいて、9つのステージに分類されました。実験室内におけるイロウミウシ科の幼生から成体までの飼育は、世界初の報告です。 ウミウシ類は巻貝の仲間で、大半の種は卵から孵化した直後は、貝殻を持つプランクトンとして海を漂って生活します。成長過程では、岩礁や海底などの上に着底し、変態して貝殻を失い、浮遊生活から底生生活に移行します。しかし、アオウミウシやシロウミウシなどの特に色鮮やかな体色を持つイロウミウシ科では、実験室内で卵から成体まで育てた例がなく、着底後から成体に至る過程は謎に包まれていました。 研究では、アオウミウシ(Hypselodoris festiva)の成体を採集し、実験室内で飼育して産卵させました。その約6日後、1つの卵塊

    アオウミウシを卵から成体まで育てることに世界で初めて成功 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL
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    agrisearch 2024/08/06
    「観察した体色形成や器官形成過程に基づいて、本種の着底後の成長過程を変態期2ステージ、幼若体期7ステージの計9ステージに分類しました」
  • 植物が共生菌への鉄供給によって窒素を得る仕組みを解明 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL

    (Image by Miha Creative/Shutterstock) マメ科植物体内の窒素状態に応じて全身的(地上部と根)に機能し、窒素固定細菌の根粒菌が共生する根粒に鉄を集める働きを持つペプチド因子を発見しました。さらに、根粒共生をしない植物でも、このペプチド因子が体内の窒素と鉄のバランスを保つことで、窒素恒常性を制御することも明らかにしました。 マメ科植物は、窒素固定細菌である根粒菌との共生を介し、生育に必須な栄養素である窒素を効率的に獲得する仕組み(根粒共生)を持っています。 植物の根に形成される共生器官が根粒です。根粒菌はその中にいて、空気中の窒素をアンモニアへと変換する窒素固定を行います。窒素固定反応を触媒する酵素が働くためには鉄が必要ですが、どこから、どのように鉄が根粒へと運ばれて窒素固定のために使われるのか、その仕組みはほとんど解明されていませんでした。 研究では、マ

    植物が共生菌への鉄供給によって窒素を得る仕組みを解明 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL
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    agrisearch 2024/02/26
    「50個程度のアミノ酸によって構成されるIRON MAN (IMA)ペプチドを同定しました。IMAペプチドは根粒菌の感染によって全身的(地上部と根)に機能し、根粒に鉄を集める働きを持つことが分かりました」
  • カルシウムが少ない環境に最適化した紅色硫黄細菌の光合成機構を解明 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL

    紅色硫黄細菌が行う光合成では、光エネルギーを化学エネルギーに変換します。このとき、通常とは異なり、カルシウムが少ない環境でも光合成する種があります。クライオ電子顕微鏡により光を集めるタンパク質の構造を調べ、カルシウムが少なくても光合成ができるメカニズムを明らかにしました。 光合成細菌が行う光合成は、酸素を発生せず、硫化水素を使って太陽光エネルギーを化学エネルギー(電子)に変換します。この役割は、タンパク質複合体であるコア光捕集反応中心複合体(LH1-RC)が担っています。中でも紅色硫黄細菌の多くは、温泉・海中といったカルシウムが豊富な環境に棲息しており、LH1-RCの立体構造では、光捕集に特化したアンテナタンパク質であるLH1にカルシウムが結合しています。しかし、カルシウム含量の少ない軟水や欠乏状態の水中でも増殖できる常温菌のモデル種アロクロマチウム・ビノサムについては、これまで、光合成に

    カルシウムが少ない環境に最適化した紅色硫黄細菌の光合成機構を解明 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL
  • 原始的ミトコンドリアDNA複製酵素の発見 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL

    (Image by Kateryna Kon/Shutterstock) 真核生物の多様な系統から、祖先的なミトコンドリアゲノムの複製に関わるDNAポリメラーゼと考えらえるrdxPolAを発見しました。また、系統樹上でのrdxPolAの分布を検討し、真核生物初期進化から現在に至るまでの、ミトコンドリアゲノム用DNAポリメラーゼの進化シナリオを提案しました。 ミトコンドリアは、祖先真核生物の細胞内に共生した細菌(αプロテオバクテリア)から進化した細胞内小器官です。独自のゲノム(ミトコンドリアゲノム)を持っており、これはαプロテオバクテリア共生体のゲノムが縮退した結果です。真核生物の多くのグループでは、POPと呼ばれるDNA複製酵素(DNAポリメラーゼ)がミトコンドリアゲノムの複製をしています。 研究では、真核生物の多様な系統からPOPを含めて既知タイプとは異なる10種類の新奇DNAポリメラ

    原始的ミトコンドリアDNA複製酵素の発見 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL
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    agrisearch 2024/02/26
    「それぞれの進化的起源と細胞内で機能する場所を詳細に解析した結果、その中の一つ「rdxPolA」がミトコンドリアゲノムの複製を行っており、αプロテオバクテリア共生体が持っていたDNAポリメラーゼの直系の子孫…」
  • 研究プレスリリース 高齢運転者が事故を起こすリスクは若年者よりも低い | 医療・健康 - TSUKUBA JOURNAL

    (Image by Thx4Stock/Shutterstock) 2016年から2020年までに全国で発生した交通事故のデータをもとに、高齢運転者が事故を起こすリスクを検証しました。その結果、事故リスクは、中年期以降、高齢になるにつれて高くなっていましたが、若年運転者と比べると、高齢運転者の事故リスクは低いことが分かりました。 高齢運転者には、免許更新時に高齢者講習と認知機能検査が義務付けられる一方で、免許返納が奨励されています。運転をやめれば、事故を起こすリスクはなくなりますが、移動手段が限られることで生活に支障を来し、健康を損なうリスクが生じます。従って、高齢運転者対策は、事故を起こすリスクと健康を損なうリスクの双方に配慮する必要があります。 研究では、高齢運転者が事故を起こすリスクを検証するため、2016年から2020年までに全国で発生した交通事故のデータをもとに、免許保有者数当

    研究プレスリリース 高齢運転者が事故を起こすリスクは若年者よりも低い | 医療・健康 - TSUKUBA JOURNAL
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    agrisearch 2023/11/09
    「中年期以降、運転者の年齢が上がるにつれて、事故リスクは高くなっていましたが、若年運転者と比べると低く」…とはいえ高齢者は増える一方なのでもちろん安全対策は必要。
  • 研究不正行為(盗用)の認定並びに修士の学位及び課程修了の取消しについて | NEWS - 筑波大学

    令和5年6月22日 筑 波 大 学 研究不正行為(盗用)の認定並びに修士の学位及び課程修了の取消しについて 学大学院修士課程地域研究研究科の大学院生(当時)が提出した修士学位論文について、研究不正行為(盗用)の疑いが浮上し、調査の結果、盗用があったと認定しました。 これを受け、教育研究評議会において、筑波大学学位規程に定める学位の取消しの要件に該当するか否かを審議した結果、「不正の方法により学位の授与を受けた事実が判明したとき」に該当すると判断されたため、修士の学位及び課程修了の取消しを決定しました。 学大学院修士課程地域研究研究科修士学位論文に関する調査報告書 修士の学位及び課程修了の取消しについて 学長コメント この度、学が平成4年3月25日に授与した修士学位の取得に対し、不正行為が判明したため、学位授与の取消しという事態が発生しました。学位を授与する高等教育機関として、この

    研究不正行為(盗用)の認定並びに修士の学位及び課程修了の取消しについて | NEWS - 筑波大学
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    agrisearch 2023/06/25
    「本学が平成4年3月25日に授与した修士学位の取得に対し」
  • 山間部の夜間の気温は森林の開葉・落葉の影響を受けている | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL

    夜間の気温逆転(NTI)は山岳域の局地気候を特徴づける重要な因子です。中部日におけるほとんどの山岳斜面は森林で覆われていますが、森林の開葉・落葉が山間部の盆地内で生じるNTIに及ぼす影響は解明されていません。 研究では、長野県菅平高原の標高1320mに位置する混交林で、3年間にわたり葉面積指数(LAI)を観測し、菅平盆地で夜間に形成される冷気湖(冷気が盆地や谷間に滞留している状態)に伴うNTI強度と比較したところ、盆地内のNTIは、開葉に伴い弱化し、落葉に伴い強化することが明らかとなりました。また、数値標高・土地利用データを用いて、夜間冷気流が生じる流域内の落葉・混交林の分布を特定し、有効積算気温に基づいて推定した開葉・落葉時期は、NTIが変化する時期とほぼ一致しました。微気象(地表付近の大気現象)観測によると、森林内での地表面付近のNTIと近隣草原での斜面下降風は、放射冷却が卓越した

    山間部の夜間の気温は森林の開葉・落葉の影響を受けている | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL
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    agrisearch 2022/11/02
    2022/8/31 「夜間の気温逆転(NTI)」
  • アジアの伝統野菜「ヒユナ」の遺伝的多様性を世界で初めて解明-4つの亜集団に分類され、インドや中国などを起源に分布- | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL

    アジアの伝統野菜「ヒユナ」の遺伝的多様性を世界で初めて解明-4つの亜集団に分類され、インドや中国などを起源に分布-

    アジアの伝統野菜「ヒユナ」の遺伝的多様性を世界で初めて解明-4つの亜集団に分類され、インドや中国などを起源に分布- | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL
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    agrisearch 2022/11/02
    2020/9/28
  • 菅平高原のカオジロショウジョウバエ姉妹種群は生息地や発生のピークを少しずらして共存する | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL

    近縁種は共存が難しいと言われています。生態や繁殖行動が似ているため、資源をめぐる競争や繁殖干渉が起こりやすいからです。しかし、同じ場所で複数の近縁種を見ることは少なくありません。どのようにして競争や繁殖干渉を避けて、同じ場所に生息しているのでしょうか? カオジロショウジョウバエには4種類の極めて近縁な姉妹種群が存在し、筑波大学山岳科学センター・菅平高原実験所のフィールドには、このうち3種類が分布します。これらは、外見は似ているものの、交尾器により判別が可能です。また、このフィールドには、半自然草原、アカマツが優先する若い森、ミズナラが優占する成熟した森など異なる環境が隣接して存在しています。 研究チームは、菅平高原実験所のフィールドのこのような特性を生かし、姉妹種群の生息状況を調べて、近縁種の共存メカニズムに迫りました。 このフィールドでは、ヤマカオジロショウジョウバエとノハラカオジロ

    菅平高原のカオジロショウジョウバエ姉妹種群は生息地や発生のピークを少しずらして共存する | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL
  • 新種ツチクジラの和名が「サドムカシツチクジラ」に決定。佐渡市小木堂釜から見つかった世界最古のツチクジラ属化石 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL

    【Nature Index Selection】クシクラゲの泳ぎを支える櫛板の二段構造を解明(Research highlights 2023年2月) 2022.10.25

    新種ツチクジラの和名が「サドムカシツチクジラ」に決定。佐渡市小木堂釜から見つかった世界最古のツチクジラ属化石 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL
  • 人の痛みや恐怖を和らげるウェアラブルロボットを開発 | テクノロジー・材料 - TSUKUBA JOURNAL

    ワクチン接種の機会が増えました。注射は苦手、という人も多いはず。医療処置中の痛みや恐怖を軽減できれば、広く人類に歓迎されるに違いありません。看護や介護などの現場では、人の痛みや不安を和らげるために、その人の腕や背中などをなでたりさすったりすることが日常的に行われています。ソーシャルタッチと呼ばれるこうした人同士の接触がもたらす効果は、さまざまな学問領域で報告されており、近年では人とロボットの間のソーシャルタッチも研究され始めています。 研究チームは、ユーザーが手にはめて握ることにより、痛みや恐怖を和らげられるウェアラブルロボットの開発を進めています。今回、その効果を初めて定量的に確認しました。実験に使用したロボットのプロトタイプは柔らかな素材で覆われており、独立して膨張・収縮を制御できる三つのエアバッグを内蔵しています。これにより、握ることに加え、外から大きな手で握られている感覚などをユ

    人の痛みや恐怖を和らげるウェアラブルロボットを開発 | テクノロジー・材料 - TSUKUBA JOURNAL
  • 土壌から吸収する? それとも 微生物からもらう?〜硝酸イオン輸送からひもとくマメ科植物の窒素栄養獲得戦略〜 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL

    土壌から吸収する? それとも 微生物からもらう?〜硝酸イオン輸送からひもとくマメ科植物の窒素栄養獲得戦略〜 マメ科植物は根粒と呼ばれる器官を形成することで根粒菌と共生関係(根粒共生)を築き、空中窒素を肥料として利用することができます。このことは、窒素栄養の乏しい土壌環境への進出を可能にするなど多くの利益がありますが、植物から根粒菌へのエネルギー提供が必要です。このため植物は、不必要なエネルギーの消費を防ぐため、硝酸など窒素栄養が豊富な土壌では根粒共生を停止し、窒素栄養を直接土壌から得ることが知られています。近年、関連遺伝子の相次ぐ発見により、この現象の制御に関わる仕組みの理解が進んできましたが、窒素栄養と根粒共生を結びつける具体的な仕組みは未解明のままでした。 研究では、マメ科のモデル植物ミヤコグサを用い、硝酸イオン輸送体の一つであるLjNRT2.1タンパク質が、硝酸イオンの量に応じた根

    土壌から吸収する? それとも 微生物からもらう?〜硝酸イオン輸送からひもとくマメ科植物の窒素栄養獲得戦略〜 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL
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    agrisearch 2022/02/16
    「マメ科のモデル植物ミヤコグサを用い、硝酸イオン輸送体の一つであるLjNRT2.1タンパク質が、硝酸イオンの量に応じた根粒共生の抑制制御を仲介する機能を持つことを明らかにしました」
  • 福島第一原発事故による湖中の放射性物質濃度を1万日先まで予測 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL

    東日大震災(2011年3月11日)に伴い発生した東京電力福島第一原子力発電所事故では、放射性物質が環境中に拡散しました。福島第一原発から約190 km離れた群馬県中央部の赤城大沼でも、ワカサギの放射性セシウム濃度(Cs-134+Cs-137)が、当時の暫定規制値500 Bq/kgを超えました。その後、赤城大沼のワカサギの放射性セシウム濃度は品基準値の100 Bq/kgを大きく下回るまでになりましたが、この状態が長期的に続くことを科学的に予測することは、風評被害拡大防止の観点から重要です。 しかし、事故から何十年間にも及ぶ長期間の放射性Cs-137濃度の変化を、詳細にコンピュータシミュレーションすることは簡単ではありません。そこで研究では、数理モデル(数学を応用したモデル)による予測を行いました。まず湖水中のCs-137濃度を予測する数理モデルを作りました。その際、これまで測定された湖

    福島第一原発事故による湖中の放射性物質濃度を1万日先まで予測 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL
    agrisearch
    agrisearch 2021/10/19
    「群馬県中央部の赤城大沼でも、ワカサギの放射性セシウム濃度(Cs-134+Cs-137)が、当時の暫定規制値500 Bq/kgを超えました」
  • 昆虫のさやばね内部に十字型の影をもつ球晶構造を発見 | テクノロジー・材料 - TSUKUBA JOURNAL

    タマムシやオサムシ、コガネムシなど昆虫の外骨格は美しい構造色(微細構造によって光の干渉や散乱が生じて発色する現象)を示します。これは、主としてさやばねが、らせん構造をもつコレステリック液晶のような規則的な構造を持つことに由来します。このような材料は、柔らかさと固さを併せ持っており、さらに表面は、虹色に輝いたり、金色もしくはエメラルドグリーンの金属反射が見られたりすることから、生体模倣材料などへの応用も期待されています。 研究では、外骨格を有する昆虫であるカナブン類のさやばねについて、透過型および反射型の顕微鏡観察を同時に行い、構造を調べました。その結果、さやばね内部に、表面の構造色の反射だけでなく、マルテーゼクロスと呼ばれる十字型の影をもつ球状の構造(球晶)を発見しました。昆虫においてマルテーゼクロスが観察された報告は、研究が初めてとなります。この構造は、オサムシの場合、整然と列をなし

    昆虫のさやばね内部に十字型の影をもつ球晶構造を発見 | テクノロジー・材料 - TSUKUBA JOURNAL
  • ショウジョウバエ系統の凍結保存法を開発 | 医療・健康 - TSUKUBA JOURNAL

    (Image by sruilk/Shutterstock) ショウジョウバエは、生命科学研究におけるモデル生物として、多くの突然変異系統が作出され、さまざまな生命現象における遺伝子機能の解明に役立っています。また、ヒト疾病モデルとして、医学や創薬の分野においても頻繁に利用されています。しかし、ショウジョウバエ系統は継代飼育によって維持されており、時間と共にゲノムに変異が蓄積し、系統が変化してしまうため、研究に使えなくなることがありました。このリスクを回避するため、系統を長期間保存できる凍結保存法の確立が待ち望まれていました。 研究では、卵や精子の元となる始原生殖細胞を、保存したい系統の卵(胚)から、ガラス針を用いて集め、液体窒素中で凍結保存する方法を開発し、ショウジョウバエ系統を凍結保存することに世界で初めて成功しました。凍結保存した始原生殖細胞は、融解した後、妊性のない別の胚に移植す

    ショウジョウバエ系統の凍結保存法を開発 | 医療・健康 - TSUKUBA JOURNAL
  • ムカデ寄生虫に葉緑体の痕跡を発見!〜進化過程で失われた光合成機能〜 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL

    マラリア原虫やトキソプラズマ原虫などのアピコンプレクサ門に属する病原寄生虫は、葉緑体を持ち、光合成を行っていた藻類の仲間から進化したと考えられています。実際、アピコンプレクサ門寄生虫の多くは、その細胞内に、光合成能を欠失した痕跡的葉緑体を持っています。無脊椎動物に感染するグレガリナもアピコンプレクサ門に属し、痕跡的葉緑体を持つ可能性が指摘されていました。しかし、実験室内での培養ができないため、ゲノムのトランスクリプトーム解析を行うことが難しく、その葉緑体進化はよく分かっていませんでした。 研究では、筑波大学構内にてセスジアカムカデ、長野県にてキシャヤスデ、パラオ共和国にてヤケヤスデを採取し、それぞれの消化管中からグレガリナを単離してトランスクリプトームデータを取得しました。これを用いて、系統的位置を高精度に推測するための大規模分子系統解析と、葉緑体内部で機能すると考えられる酵素の探索を行

    ムカデ寄生虫に葉緑体の痕跡を発見!〜進化過程で失われた光合成機能〜 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL
    agrisearch
    agrisearch 2021/06/08
    「アピコンプレクサ門寄生虫」「ムカデ寄生グレガリナのトランスクリプトームデータ中に、葉緑体内部で働く酵素の塩基配列を発見しました」
  • フェーン現象は通説と異なるメカニズムで生じていることを解明 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL

    フェーン現象は、風が山を越える際に、暖かくて乾燥した下降気流となり、ふもとの気温が上昇する気象現象で、中学や高校でも学ぶものです。フェーン現象の発生メカニズムは、気象条件などに応じて「熱力学メカニズム」と「力学メカニズム」の2つに大別され、一般によく知られているのは熱力学メカニズムです。 研究では、フェーン現象発生地域として世界的にも有名な北陸地方において、過去15年間に発生したフェーン現象198事例を対象に、気象モデルとスーパーコンピュータを用いて、そのメカニズムを解析しました。その結果、日のフェーン現象は、熱力学メカニズムではなく、主に力学メカニズムで生じていることを明らかにしました。また、純粋な熱力学メカニズムによる現象は、実はほとんど発生していないことが示唆されました。 今回の解析によると、対象としたフェーン現象の80%以上は力学メカニズムで発生しており、これまでの通説であった

    フェーン現象は通説と異なるメカニズムで生じていることを解明 | 生物・環境 - TSUKUBA JOURNAL
    agrisearch
    agrisearch 2021/06/08
    「日本のフェーン現象は、熱力学メカニズムではなく、主に力学メカニズムで生じていることを明らかにしました。また、純粋な熱力学メカニズムによる現象は、実はほとんど発生していないことが示唆されました」